Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2015年2月26日 No.3213  モデル・カリキュラム「グローバル・ビジネスの現状と課題・導入講義」の最終講義を開催

経団連は1月30日、東京・大手町の経団連会館で半年間にわたり上智大学の協力を得て実施してきた、経団連グローバル人材育成モデル・カリキュラム「グローバル・ビジネスの現状と課題・導入講座」の最終講義を開催した。

2012年から実施している同講座は、主に大学2年生を対象に、企業の実務担当者による講義を通じて、グローバル・ビジネスの実態や仕事への理解を深め、これからのグローバル・ビジネスの現場で求められる人材の素質・要件を考えながら各自のキャリアを考える機会を提供することを目的としている。

今年度は大学2年および3年生の30名を対象に、全学共通・単位認定科目として開講。経団連会員企業の9社(注)の講師が各社のグローバル事業の現状や今後の方向性、直面する課題について講義を行い、グループ討議や講義後のレポート提出などを通じて、グローバル・ビジネスの現場で必要な考え方や持つべき視点等を学生に伝えた。

(注)東レ、東芝、第一生命保険、JXホールディングス、三菱商事、三菱東京UFJ銀行、NTT、野村證券、ダイキン工業の9社(講義日程順)

最終講義では、学生が6グループに分かれ、「企業の海外展開や経済の相互依存化が進むなかで、グローバルに人材活用を行うために何が必要なのか」をテーマにプレゼンテーションを行った。企業の具体的な事例を取り上げながら、人事や評価制度における課題、帰任者の活用やサポート環境の整備、教育制度の充実、専門性を評価する体制など企業に向けた提言を行うとともに、グローバル人材として活躍するために今自分たちに必要なアクションや培うべき能力について発表した。企業人講師は学生からの提言一つ一つにコメントしたほか、講義全体を通じての感想を述べ、「グローバル・ビジネスの現状を的確にとらえ、課題を論理的に分析できる力に驚いた。今後もそうした能力を高めつつ学生時代の今しかできないことにも挑戦してほしい」とエールを送った。

学生によるプレゼンテーション

経団連では4月から、導入講座を履修した大学3、4年生を対象に内容をより掘り下げ、課題に対する解決策を考察、討議する「本講座」を開講する予定である。

【社会広報本部】