Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年2月9日 No.3303  メーラン・ノルウェー貿易・産業相との懇談会開催 -女性の活躍・ダイバーシティの推進をテーマに意見交換

メーラン貿易・産業相(左)と吉田委員長

経団連(榊原定征会長)は、女性役員のさらなる活躍を応援する「女性エグゼクティブ・ネットワーク」の活動の一環として1月23日、東京・大手町の経団連会館でノルウェーのモニカ・メーラン貿易・産業大臣との懇談会を開催した。経団連からは、吉田晴乃審議員会副議長・女性の活躍推進委員長を含めた12名の女性役員が出席し、メーラン貿易・産業相およびノルウェー経営者連盟(NHO)や女性経営者との間で、女性の活躍・ダイバーシティの推進をテーマに意見交換を行った。メーラン貿易・産業相の発言の概要は次のとおり。

ジェンダーの平等や機会均等は、誰もが社会に積極的に参画し個性を発揮できる状態を生み出す。女性のための社会福祉の整備は、費用がかかるためネガティブに考えられがちだが、「女性にとってよいことは、経済にとってよいことである」という言葉があるように、女性の労働力を含めなければ国の潜在能力をすべて発揮することはできないし、社会全体の所得が増大すれば国の経済成長にもつながる。

このことを真の意味で理解し、コミットすることが、国のさらなる進歩のために求められる。それに成功したノルウェーは、国会議員の女性比率は約40%、閣僚の女性比率は50%を占めており、女性の労働参加率が最も高い国の1つとなっている。

一方、経済界では、企業におけるアファーマティブ・アクションを含め、さまざまな取り組みが成功しているものの、いまだに国内の労働市場の一部ではジェンダーによる差別が残っている。また、男性に比べ女性の賃金が低い傾向にあることや、大企業のトップはほとんどが男性であることなどは、引き続き向き合うべき問題である。

日本とノルウェーはさまざまな課題を共有しており、今後も双方の取り組みから互いに学びあうことができると思うので、両国の国民生活の向上・経済成長に向けて、ダイバーシティ推進を含めさまざまな分野の二国間協力に期待したい。

<意見交換>

その後の意見交換では、日本・ノルウェーそれぞれにおける女性活躍・ダイバーシティ推進の取り組みや、女性が役員として活躍するために必要な要素、またそれを養うための方策などについて、活発な意見交換がなされた。

【政治・社会本部】