Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年6月29日 No.3321  環境分野での日中間の協力を推進 -北京で日中グリーンエキスポを開催

汪洋副総理(右)と会見する榊原会長(代表撮影)

経団連(榊原定征会長)は6月13日から16日にかけて、中国・北京で日本貿易振興機構(JETRO)、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)、中国環境保護産業協会(CAEPI)と「日中グリーンエキスポ2017」を共催した。

日中グリーンエキスポは、日中間での環境分野における連携・協力を強化することを目的に、日中国交正常化45周年の記念事業として、"Green Life, Green Production, Green Society" をテーマに開催したもの。2011年以来6年ぶりとなる今回は、展示会への出展とシンポジウムの開催とともに、榊原会長ら代表団が汪洋副総理と懇談を行った。

■ 展示会

北京市の中国国際展覧中心で開催された「第15回中国国際環境保護展(CIEPEC 2017)」に出展するかたちで、計43社・団体が参加し、わが国が有する最先端の環境技術や製品・サービスを紹介した。4日間で約3万人が来場し、わが国企業の有する環境関連技術に対する中国の関心と期待の高さが示された。

■ シンポジウム

シンポジウムで開会あいさつを行う榊原会長

13日には、日中を代表する経済人ならびに環境専門家の出席のもと、約350名の参加を得て「日中環境保護産業協力シンポジウム」を開催した。冒頭あいさつした榊原会長は「環境は日中両国が今後連携・協力を強化していくべき極めて重要な分野だ」と強調し、グリーンエキスポをきっかけに環境分野の交流が促進されることに強い期待を示した。

続いてあいさつした中国国際貿易促進委員会の姜増偉会長は「環境分野において中国の市場と日本の技術を融合する協力を進めるべきだ」と、両国の協力の可能性を強調した。

その後行われたパネルディスカッションでは、環境分野における日中連携の大きな可能性について議論が行われ、その推進を図っていくことで意見が一致した。

■ 汪洋副総理との懇談

シンポジウムに先立ち6月12日には汪洋副総理と会談を行い、榊原会長が日中グリーンエキスポを通じた環境分野における両国の交流の一層の促進とともに、環境分野を含め交流を一層拡大する基盤として、安定的な政治・外交関係の構築に期待を表明した。

これに対し汪洋副総理は、これまでの日本企業の事業活動が中国の経済発展に大きく貢献してきたことを評価したうえで、「今後とも中国政府は環境分野をはじめ、民間交流の拡大を積極的に奨励し支援していくとともに、最近の両国間の前向きの動きを強固にし、大きく発展させていきたい」との意欲を示した。

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展示会場

今年は日中国交正常化45周年、来年が平和友好条約締結40周年と、両国関係を強化するうえで大きなチャンスの年を迎えている。経団連は今後も、経団連、日本商工会議所、日中経済協会による合同訪中団の派遣、「日中企業家及び元政府高官対話」の開催などを通じて、中国との経済交流の促進に取り組んでいく。

【国際協力本部】