Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2017年9月14日 No.3330  第50回東北地方経済懇談会を仙台で開催

あいさつする榊原会長

経団連(榊原定征会長)と東北経済連合会(東経連、海輪誠会長)は9月6日、仙台市内で「第50回東北地方経済懇談会」を開催した。経団連から榊原会長はじめ審議員会議長・副会長らが、東経連から海輪会長はじめ会員約200名が参加。「『わきたつ東北』への共創~GDP600兆円経済への確固たる道筋を」を基本テーマに懇談した。

また、懇談会前の昼食懇談会では、村井嘉浩宮城県知事を招き、宮城県の創生に向けた取り組みなどについて、東経連首脳を交え、意見交換を行った。

開会あいさつで東経連の海輪会長は、震災復興は「道半ば」であり、また、東北地方は人口減少・少子高齢化が最も速いスピードで進行しているとの認識を示した。そのうえで、東経連の新ビジョンで掲げた「わきたつ東北」の実現に向け、地場産業の活性化と地域の雇用創出などに積極的に取り組むと表明した。

続いてあいさつした経団連の榊原会長は、震災からの本格的な復興を実現するため、東経連と引き続き連携しながら、風評の払拭や産業再生の加速に取り組むと述べた。また、Society 5.0の実現をはじめとする成長戦略の重要性を指摘するとともに、構造改革の推進や経済外交に関する経団連の取り組みを説明した。

その後、経団連の古賀信行副会長が、地方創生に向けた課題として、各地域の特徴を数値により「見える化」して強みを伸ばすことや、各地域の先進事例を「横展開」し、それを参考に自らの地域の強みを活かした取り組みを行うことの重要性を訴えた。

■ 地域社会の持続性と魅力を高める

「地域社会の持続性と魅力を高める」をテーマとする懇談では、復興の加速化と多様な人材の活躍に関する東経連からの問題提起に対し、経団連から、(1)震災復興・風評払拭に向け、経団連では今年11月を東北プロモーション月間として、マルシェを中心としたイベントを開催する(岩沙弘道審議員会議長)(2)労働力人口の減少に対応するため、働き方改革や労働生産性向上とあわせ、若年層や女性など多様な人材の活躍を進めていかなければならない(鵜浦博夫副会長)(3)世界に貢献するエネルギー拠点として、東北地方が発展することを期待する(木村康副会長)(4)経団連の委員会活動で昨年12月に仙台市にデータの利活用に関する提案を行うなど、超高齢社会における生活者の課題を行政と企業が連携して解決するよう取り組んでいる(石塚邦雄副会長)――との発言があった。

■ 稼ぐ力を高める

「稼ぐ力を高める」をテーマとする懇談では、農林水産業や地場産業の強化と放射光施設・国際リニアコライダーの実現に関する東経連からの問題提起に対し、経団連から、(1)農産物等の輸出拡大に向け、輸出環境の整備、競争力の強化、プロモーション活動の実施に取り組むことが重要である(十倉雅和副会長)(2)Society 5.0の実現に向けては、オープンイノベーションを推進し、他社や大学・研究開発法人、ベンチャー企業等との連携を深める必要がある(山西健一郎副会長)(3)Society 5.0の実現には、データ利活用の促進やサイバーセキュリティーの確保も求められる(中西宏明副会長)(4)放射光施設・国際リニアコライダーの実現に向けては、産業界への技術的波及効果を発信することなどが重要である(宮永俊一副会長)――との発言があった。

■ 交流を加速する

「交流を加速する」をテーマとする懇談では、クルーズ船誘致と東京オリンピック・パラリンピック等に関する東経連からの問題提起に対し、経団連から、(1)桜、花火、祭り、雪という東北地方の特色を活かした周遊クルーズの誘致に力点を置いてはどうか(工藤泰三副会長)(2)経団連や商工会議所などで構成するオリンピック・パラリンピック等経済界協議会では、「復興・次世代育成」などのテーマを設定し、各地域と連携しながら、大会の成功とレガシー形成に取り組んでいる(早川茂副会長)――との発言があった。

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東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センターにて
AIチップ・先端半導体等の開発工程を視察

懇談会に先立ち、同日の午前中には東北大学の青葉山新キャンパスを訪問。人材育成や産学連携に関する東北大学の取り組みについて説明を聞くとともに、国際集積エレクトロニクス研究開発センター、災害科学国際研究所、東北放射光施設建設候補地を視察した。

【総務本部】