Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年5月17日 No.3361  林文科相との懇談会開催 -「Society 5.0に向けた科学技術イノベーションと大学改革」テーマに

あいさつする林文科相

経団連は4月19日、都内で林芳正文部科学大臣はじめ同省幹部との懇談会を開催し、Society 5.0に向けた科学技術イノベーションと大学改革をテーマに意見交換を行った。経団連からは、榊原定征会長、岩沙弘道審議員会議長をはじめ副会長、審議員会副議長ら17名が出席した。

冒頭、榊原会長があいさつし、Society 5.0の実現に向けた科学技術イノベーションについて、(1)イノベーションを促進する大学改革(2)政府による省庁横断的な長期の最先端研究開発プログラムの推進(3)大学・企業・国立研究所間のオープンイノベーションの加速化――が必要であると述べたうえで、政府研究開発投資に関して、第5期科学技術基本計画にある「対GDP比1%」の達成を求めた。また大学改革については、大学の研究開発力・国際競争力の向上が喫緊の課題であり、限られた財源や人的資源を有効活用するためにも、国立大学の数と規模の適正化を進める必要があると述べ、社会・産業構造の変化や人口動態、社会的ニーズなどを的確に踏まえた国家レベルでの大学改革戦略が必要との考えを示した。

続いて林文科相が、Society 5.0という変化の速いこの時代においては、経済界と情報や政策課題、ニーズを共有しながら、スピード感を持って政策を進めていかなければならないとあいさつ。科学技術イノベーションについて、科学技術基本計画における研究開発投資の目標にかける政府の意気込みと、そのワイズスペンディングの重要性について言及した。また、大学改革については、わが国の大学進学者数減少というトレンドを踏まえ、世の中の変化への臨機応変な対応と、長期的視点からの教育という両面での対応が重要との考えを示した。

その後、文科省側から、両テーマに関する問題認識や同省の取り組み状況等について説明があったほか、経団連側出席者からもさまざまな発言があり、活発な意見交換が行われた。

【教育・CSR本部】