Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年9月27日 No.3378  経団連・日中経済協会・日本商工会議所3団体合同の訪中代表団を北京に派遣

経団連(中西宏明会長)は9月10日から12日にかけて、日中経済協会、日本商工会議所の3団体合同で中国・北京に訪中代表団を派遣した。代表団は1975年以降毎年北京を訪問しており、3団体合同での派遣は4回目。代表団には、中西経団連会長、宗岡正二日中経済協会会長、三村明夫日本商工会議所会頭をはじめ240名が参加した。12日に李克強国務院総理と会談を行ったほか、国家発展改革委員会、商務部、工業信息化部との会合等を開催した。

李克強総理(右から2人目)と会談する中西会長(同3人目)(提供:日中経済協会)

■ 李克強総理との会談の模様

李克強総理との会談では、中西会長から、(1)世界情勢が不安定で予測不可能な状況にある時こそ、日中が手を携えて自由で開かれた国際経済秩序の維持・強化を主導するとともに、RCEP(東アジア地域包括的経済連携協定)や日中韓FTA等の地域経済統合を推進することが重要である(2)経団連は、イノベーションで経済・産業の発展のみならずより広い社会の課題解決に貢献していくために「Society 5.0」を提唱しており、第三国市場における協力もこのような考えに基づいて進めていきたい――との考えを伝えた。

これに対し李克強総理からは、日中関係が再び正常な軌道に戻り、前進していることを大変うれしく思うとしたうえで、(1)日中両国は多角的な自由貿易体制を堅持するとともにRCEPについても年内の実質的な進展を期待している(2)イノベーション分野での協力については、5月の安倍総理との会談での共通認識に基づき日中の対話のメカニズムを構築しようとしている(3)第三国市場協力については、日中それぞれの優位性を相互補完しつつ強力に推進すべきである――との表明があった。

【国際協力本部】