Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2018年10月18日 No.3381  チェコ上院経済・農業・交通委員会と懇談 -日本とチェコの経済関係強化に向けて/ヨーロッパ地域委員会

右から越智委員長、シュトフル議員、ホレチェック議員、清水章部会長

経団連のヨーロッパ地域委員会(佐藤義雄委員長、越智仁委員長)は9月28日、東京・大手町の経団連会館で、チェコ上院議会の経済・農業・交通委員会一行が来日した機会をとらえ、二国間経済関係の強化をめぐり懇談した。懇談における発言の概要は次のとおり。

■ 越智委員長

今年7月に日本とEU双方の首脳により署名された日EU EPAは、日本とチェコとの貿易・投資関係の拡大にも大いに寄与するものであり、日EU EPAが早期に批准・発効することを期待する。また、チェコの「Industry 4.0」と日本の「Society 5.0」の戦略のもと、両国の企業が互いの高い技術を活かすことにより、現在多くの日本企業がチェコに進出する自動車分野にとどまらず、幅広い分野の製造業やサービス業、農業の生産性向上などを通じ、協力を深められると考える。

■ パヴェル・シュトフル上院議員(経済・農業・交通委員会副委員長)

大部分の品目で関税の撤廃を実現する日EU EPAの発効を心待ちにしている。約250社の日本企業がチェコに進出しており、今後も両国の良好な関係が続くことを期待する。

チェコ経済が好調であることで、労働力の不足もあり、各企業は報酬の引き上げも検討しているが、好調な経済が一段落すれば労働需給も緩和されるのではないか。

両国間の戦略的パートナーシップが締結されることを期待しており、それを弾みとして、両国間の経済関係を強化したい。

2025年の万博については、チェコは大阪を開催地として推すことを決定している。

■ ペトル・ホレチェック上院議員

チェコ政府は理系の技術者の育成を重視している。科学・工業系の学校への支援プロジェクトが立ち上がっており、日本企業にとっても朗報であろう。今後、日本から、大企業のみならず、優れた中小企業がチェコへの投資を積極化することを期待する。

【国際経済本部】