Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2019年8月1日 No.3418  リントナー・ドイツ自由民主党(FDP)党首一行との懇談会を開催 -Society 5.0テーマに意見交換

発言するリントナー党首(左)

経団連は7月18日、東京・大手町の経団連会館で、ドイツのクリスティアン・リントナー自由民主党(FDP)党首一行との懇談会を開催し、Society 5.0をテーマに意見交換を行った。リントナー党首の発言の概要は次のとおり。

■ リントナーFDP党首

ドイツと日本にはいまだ眠れる強力なポテンシャルがあると考えている。現在、国際社会では米国と中国の2つの異なるシステム間の対立が深まっている。政治・経済において米中に対抗しようというのは現実的ではない。ただし、似たような価値観や伝統を共有するわれわれのような国がより緊密に協力することで、国際社会のなかで一定程度の影響力を維持できるのではないかと考えている。

そうしたなか、日本が技術革新の動きの先頭に立とうという意欲を持ち、その技術の発展を前向きにとらえようと「Society 5.0」を推進していることに感銘を受けている。ドイツで議論すると、往々にしてリスクをどうするかという懸念に終始しがちである。デジタル化一つとっても、雇用がどれほど失われるかという話ばかりで、どういう雇用が新たに生まれるかという前向きな議論はできていない。われわれとしては前向きな姿勢を取りたい。

本日、Society 5.0の説明を聞いて、デジタル化による新たな社会の実現に向けた非常に前向きな全体像だとの印象を持った。人々が意欲を持ってともに変化に立ち向かい、未来をつくり上げていくためには、人々を巻き込むビジョンが必要である。ドイツに持ち帰り、今後の議論に役立てたい。

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懇談では、Society 5.0の実現に向けた若手起業家の育成や政治の役割等について意見交換を行った。

【産業技術本部】