Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2020年2月20日 No.3443  小池東京都知事との意見交換会を開催 -都の次期長期戦略策定に向けて懇談

中西会長

小池東京都知事

経団連は2月13日、東京・大手町の経団連会館で、小池百合子東京都知事をはじめ宮坂学副知事ら東京都幹部との意見交換会を開催。経団連からは中西宏明会長、古賀信行審議員会議長をはじめ副会長等13名が出席した。東京都の次期長期戦略の策定に向けて、Society 5.0の社会実装をはじめとする幅広いテーマについて懇談した。

冒頭、中西会長は、経団連としてSociety 5.0の社会実装に向けた具体的なプロジェクトに取り組むにあたり、国だけでなく地方自治体との対話も重要であると指摘。特に、経済規模が大きい東京都でSociety 5.0が実現すればインパクトは大きいと期待を寄せた。

これを受けて小池知事は、Society 5.0を支える高速通信ネットワークは21世紀のインフラであり、都としても5G整備を推進していきたいと発言。また、国と連携しながらも、都独自の施策を展開していくと述べた。

その後、東京都から昨年末に公表した「『未来の東京』戦略ビジョン」について説明があった。同ビジョンでは、2040年代に目指すべき東京の姿を描いたうえで、バックキャストで20の具体的な戦略(出産・子育て支援、働き方改革、安全・安心なまちづくり、イノベーション促進など)を提示していると紹介。このビジョンに基づき、東京2020オリンピック・パラリンピックのレガシーも反映しながら、今年末にも長期戦略を策定すると説明した。また、ビジョンに関連して、都の「ゼロエミッション東京戦略」や「スマート東京実施戦略」が紹介されたほか、今夏の東京2020大会期間中の交通・輸送に関する交通需要マネジメント(TDM)への協力要請があった。

その後の懇談では、Society 5.0の実現、東京の国際競争力強化、環境・エネルギー政策、少子化への対応をはじめ、都の重要課題について意見交換。特に、都が整備を目指しているオープンなビッグデータプラットフォームや、その基盤となる世界最高のモバイルインターネット「TOKYO Data Highway」については、実現すれば東京が一気に世界トップの都市に躍り出ることが期待できるため、経団連側から実現への強い期待が寄せられた。

【産業政策本部】