Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2021年1月7日 No.3482  第9回審議員会を開催 -菅首相があいさつ

経団連(中西宏明会長)は12月24日、東京・大手町の経団連会館で第9回審議員会を開催した。来賓として菅義偉内閣総理大臣、麻生太郎副総理・財務大臣、茂木敏充外務大臣、田村憲久厚生労働大臣、梶山弘志経済産業大臣、西村康稔内閣府特命担当大臣(経済財政政策)が出席するとともに、黒田東彦日本銀行総裁が「感染症への対応と中長期的な日本経済の課題―ポストコロナも見据えて」をテーマに講演した(日本銀行ウェブサイトにリンク)。同会合は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、会場出席者数を制限する等の対応を講じたうえで、オンラインでの配信を行った。

菅首相

菅首相はあいさつで、「まず一日も早い新型コロナの収束を目指すとともに、コロナ禍で顕在化した課題を解決しながら新たな改革に挑戦したい」と意気込みを語った。

また、グリーン社会の実現に向け、「2050年カーボンニュートラル」を目標に据え、環境対応を図るなかで、生産性を向上させるとともに、経済社会変革を後押ししていく「環境と成長の好循環」のため、政府は大胆な支援と制度改革を通じて国内外からの投資を促し、雇用と成長を生み出すとの意向を示した。

同時に、国民一人ひとりに直結する改革として「デジタル化」を掲げ、行政面での遅れによる課題を解決するために、改革を強力に進める司令塔としてデジタル庁を設置し、中央と地方公共団体のシステムの統一を図るとともに、次世代技術において世界をリードできるよう官民一体で研究開発を進めるとの考えを明らかにした。

そして、結びに代えて、今後も変化に対応するスピードと国民目線での改革を最重要視し、「『国民のために働く内閣』として尽力していく」と決意を表明した。

古賀審議員会議長

古賀信行審議員会議長は、今年度の経団連が各分野の政策立案等において、ウィズコロナ・ポストコロナを常に念頭に置きつつ、その実現に向けてタイムリーかつ適切に行動してきたことを評価。特に、11月に取りまとめた「。新成長戦略」11月19日号既報)はコロナ禍で顕在化した社会課題を解決しつつ、新しいサステナブルな資本主義の実現を目指す、まさに「中西経団連」の理念を結実させたものであり、「その理念に則ったさらなる活動の強化を期待する」と述べた。

続いてあいさつした中西会長(久保田政一事務総長が代読)は、古賀議長が言及した「。新成長戦略」を新たな行動指針とし、Society 5.0 for SDGsへの取り組みを加速するとの決意を表明した。

また、「2050年カーボンニュートラル」の実現のため、企業のイノベーションを促進する「チャレンジ・ゼロ」を推進するとともに、分断の傾向が強まっている国際社会における経済秩序の再構築に向け、民間レベルの連携強化、機運醸成に努めていく考えを明らかにした。

【総務本部】