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Action(活動) 週刊 経団連タイムス 2022年8月4日 No.3555 関西会員懇談会を開催 -「サステイナブルな資本主義を実践する」をテーマに

経団連は7月14日、大阪市内で「関西会員懇談会」を開催した。十倉雅和会長をはじめ冨田哲郎審議員会議長、副会長らが出席し、オンラインでの視聴も含め会員400人超が参加した。「サステイナブルな資本主義を実践する」を基本テーマに懇談した。

開会にあたり、十倉会長は、「岸田内閣が掲げる『新しい資本主義』と軌を一にしながら、グリーントランスフォーメーション(GX)の推進、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進、スタートアップ振興に取り組むとともに、『分厚い中間層の形成』ならびに『自由貿易の推進』にさらに注力していく」と決意を述べた。また、約1000日後に迫った2025年大阪・関西万博の開幕およびその成功に向けて、国際的な人の往来の本格的な再開、全国的な機運の醸成を訴えた。

■ 関西経済の活性化に向けて

「関西経済の活性化に向けて」をテーマとする懇談では、サントリーホールディングスの鳥井信吾副会長から、大阪・関西万博を契機とした未来産業の振興について、南海電気鉄道の山中諄特別顧問から、関西のシンボルロードである御堂筋の活性化を将来の関西経済発展の起爆剤としていくための取り組みについて、それぞれ発言があった。

これに対し、

  1. (1)大阪・関西万博が目指す未来社会は、Society 5.0 for SDGsの達成、地球環境の保全、ウェルビーイングの向上等、経団連の目標と軌を一にしている。多くの企業の力を結集して全国的な機運醸成に努め、成功につなげていきたい(中村邦晴副会長)
  2. (2)来るべきインバウンドの本格的な再開に向けて、観光地としての関西の魅力を発信していくとともに、観光業の持続的な発展に向けて官民連携による取り組みが不可欠である(菰田正信副会長)

――との発言があった。

■ 産業競争力強化に向けて

「産業競争力強化に向けて」をテーマとする懇談では、日本触媒の入口治郎専務執行役員から、幅広い業種に多様な素材を提供し、サプライチェーン全体をつなぐ役割を担う化学産業におけるカーボンニュートラル(CN)への対応について、東洋紡の坂元龍三相談役から、DXを活用したサプライチェーン上の企業間連携プラットフォームの構築について、それぞれ発言があった。

これに対し、

  1. (1)経団連では、5月に、政府による「GX政策パッケージ」を提示するよう提言した。並行して、経済界がGXを軸とした成長戦略を描き、事業変革に向けた投資に踏み込んでいくとともに、サプライチェーン全体の取り組みをリードしていくことが必要である(平野信行副会長)
  2. (2)サプライチェーンのデジタル化を進めるうえでは、「デジタル化による個社の業務プロセスの見直し」や「企業間取引の効率化・見える化」が不可欠である。大企業・中小企業双方の意識改革や支援体制の強化が重要である(大橋徹二副会長)
  3. (3)自由で開かれた国際秩序は企業がグローバルな経済活動を行ううえでの基盤である。経団連としても経済安全保障推進法の成立にあたり提言を取りまとめたほか、引き続き諸外国との対面によるコミュニケーションの充実を図っていきたい(東原敏昭副会長)

――との発言があった。

また、住友電気工業の松本正義会長は、大阪・関西万博の機運醸成について「喫緊の課題」と述べ、引き続き、経団連幹部の支援を求めた。あわせて、「新しい資本主義」の実現に向けて、関西の経済界が持つ「三方よし」に基づく経営理念を積極的に発信し、マルチステークホルダー主義に基づく企業経営を加速するとの決意を表明した。

最後に、十倉会長は、会員に対し、引き続き、持続可能で活力ある経済社会の実現ならびに大阪・関西万博の成功に向けて、緊密に連携するよう呼びかけた。

【総務本部】

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