会員企業の自然保護活動
住友林業株式会社
| URL: | http://sfc.jp/ |
|---|---|
| 窓口: | 山林環境本部 環境経営部 |
| 住所: | 東京都千代田区大手町1−3−2 経団連会館 |
| 電話: | 03-3214-3250 |
| FAX: | 03-3214-3252 |
| e-mail: | 上記記載URLの「お問い合わせ」からお願い致します。 |
1.自然保護(環境)活動への取り組み姿勢
国土の約1000分の1に相当する社有林を経営する当社は、300年余に及ぶ森林経営の中で培った「保続林業」の理念に基づき、「木」に関連する事業を展開してきました。グループで行っている各事業は、再生可能な資源である「木」を通じた「サステナブルな社会の構築」を目指し、次の経営理念、環境理念、環境方針の下で、今後も事業活動を行っていきます。
経営理念
住友林業グループは、再生可能で人と地球にやさしい自然素材である「木」を活かし、「住生活」に関するあらゆるサービスを通じて、豊かな社会の実現に貢献します。
- 行動指針
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住友精神:公正、信用を重視し、積極かつ堅実な経営を行う。
人間尊重:一人一人が高い士気と誇りを持ち、自由闊達な企業風土をつくる。
環境保全:事業を通じ、自然環境、生活環境に貢献する。
お客様最優先:お客様満足を最優先に行動する。
環境理念
住友林業は森を育てる実体験を通じて、再生可能な資源としての木の素晴らしさと自然の恵みの大切さを学びました。地球の環境を守るという21世紀の重大なテーマに、自然を愛する企業として環境への影響を認識し、環境保全と調和のとれた活力ある企業活動によって社会に貢献します。
環境方針
住友林業株式会社は、その経営理念並びに環境理念を踏まえ、各々の業務を通じて、地球・国土の自然環境、社会・生活環境の維持・改善に積極的に関与し、持続可能な社会の形成に貢献するために下記の事項を念頭において事業活動を行う。
- 持続可能な社会の形成に資する事業活動に積極的に取り組む。
- 当社の住宅、製品及び事業活動において環境への直接影響、間接影響を適正に評価し、必要な対策を実施することにより汚染の予防を図るとともに環境負荷の低減に努める。
- 当社の製品及び事業活動に適用される法規及び規則等を熟知し、それらの要求事項を遵守する。また、必要に応じ当社の自主基準を定め、それを遵守する。
- 環境管理システムの継続的な改善を図るために、環境目的及び目標を設定するとともに、少なくとも1年に1回見直しをする。
この方針は公開するとともに全ての従業員に周知徹底する。
2.NGOとの連携
- 富士山「まなびの森」(台風倒木被害地における自然林復元ボランティア活動を実施しているエリア)における森林回復状況を科学的に分析する為に、「日本野鳥の会」に、鳥獣生息調査を、委託、実施しています。鳥の種類と数の調査、種ごとの縄張り調査、哺乳類の調査等を継続的に行い、森林回復に伴う種の変化が確認されるなど、台風の被害に遭って失われた森に、その時々の環境を好む野鳥や動物が戻ってきていることが分かっています。
- 富士山「まなびの森」では、富士山周辺の自然環境を将来にわたって保全するためには、地元の子供たちの環境教育が必要と考え、「ホールアース自然学校」との連携で、富士宮市の小中学生に対して自然体験プログラムを提供しています。
- 海外における木材の違法伐採の問題に対処するため、一部のNGO(「WWFジャパン」「(財)地球・人間環境フォーラム」「FoE JAPAN」「バードライフ・アジア」など)との円卓会議の実施など、意見や情報の交換を行っています。これらの内容は、2007年6月に制定、公表した「木材調達理念」などに反映されています。
- 公益信託日本経団連自然保護基金への寄付を通じて、国内及び世界で活躍する環境NGOの活動を支援しています。
3.環境教育・ボランティア養成(社員)
- 1996年に台風の被害に遭った富士山南麓の国有林において、1998年より富士山「まなびの森」自然林復元活動を行っています。社員が、一般参加者と共に、33,000本余りの植林を行い、一帯の植林活動は無事に終了しました。現在は、下刈り等の育林作業を施し、失われた森の復活を目指しています。また、富士山「まなびの森」では、社員に向けた自然体験プログラムによる環境教育も実施しています。
- 東京都の水源、多摩川上流域にある民有地のスギ・ヒノキ等の人工林は、林業の不振等により手入れが行き届かず荒れたままの森林が見受けられます。東京都水道局は、この森林を水源地にふさわしい生き生きとした森に再生していくため、「多摩川水源森林隊」を発足させ、ボランティアによる森林保全作業を実施しています。当社は、このボランティア活動に参加する社員を支援しています。
- 社内の環境教育としては、2006年度より、全社員対象に、eラーニングを開始、毎年2回の実施を予定しています。また、本社スタッフが直接、関係会社を含む各事業所に出向き、社員、取引先に対して、講演方式の教育講座を継続的に行っています。この他、入社時の環境教育や各事業所独自の環境教育も実施しています。
4.環境教育(外部)
- 社会に対して、より多くの人々に「サステナブル(持続可能性)」の意義を伝えるため、2005年夏より、新聞、テレビ、インターネット上で、新キャラクターによるメッセージを発信しています。
- 新居浜「フォレスターハウス」(次項参照)を、『「保続林業」の理念の下、より豊かな森をつくるための新しい森林文化・地域文化の発信基地』として位置づけ、一般の方や林業専門家に向けて、林業や地域の自然に関する情報、当社の環境保全活動に関する情報を発信し、環境教育を行っています。
2006年度は、愛媛県の「森はともだち」推進事業に協力し、新居浜市角野中学校の環境教育のフィールドとして利用されました。 - 富士山「まなびの森」では、このプロジェクトにより復元する自然林も含め、富士山周辺の自然環境を将来にわたって保全していくためには、地元の子供たちの環境教育が必要と認識し、富士宮市教育委員会、ホールアース自然学校と連携し、富士宮市の小中学生の環境教育を実施しています。2006年度は、5校550名の環境教育を実施、2007年度は、5校630名を予定しています。
また、まなびの森は、一般の方にも開放し、環境教育の場として利用していただいています。例年、自然学校やボーイスカウト、ガールスカウト、地元自治体関連団体などに、ご利用いただいています。(富士山「まなびの森」は、基本的には、どなたでも環境教育活動にご利用いただけますが、利用にあたっては、当社に利用許可を申請のうえ、ホームページに掲載している「環境教育活動のためのガイドライン」を遵守ください。) - 学習研究社「まんがでよくわかるシリーズ『森と木のひみつ』」発行に全面的に協力しました。同シリーズは、さまざまなテーマを物語仕立てのまんがでわかりやすく解説する人気シリーズです。『森と木のひみつ』は、主人公が富士山「まなびの森」や、山林作業現場、筑波研究所等、当社の関連施設を訪れ、森や木に関する疑問を解決していくストーリーで、環境問題や森林について学ぶことができます。当社は、この本を全国の小学校約23,000校、公立図書館約3,000館に寄贈。多くの子どもたちに森林の現状を理解してもらい、環境問題について考えてもらうきっかけになればと願っています。
- 未来の社会を担う子どもたちに「木」や環境について学んでもらおうと、夏休みの時期に、「エコロジースクール」を、2006年より開催しています。2006年は、東京で、2007年は、東京、大阪で開催しました。当社社員が「森の博士」としておもむき、地球温暖化や、「木」のすばらしさと役割などについて解説した後、子供たちが「エコシティ」づくりに挑戦しました。また、10〜11月には、3ヶ所の小学校の総合学習で「エコロジースクール出前授業」も開催しました。
5.社有地等の活用・保全
1993年、愛媛県別子山村(現 新居浜市)に「フォレスターハウス」を建設しました。このフォレスターハウスは、別子銅山開発による山林荒廃に対処する為、住友家第二代総理事の伊庭貞剛翁が「国土報恩」の精神のもとに実施した「大造林計画」の100周年を記念して設立しました。2005年3月に、内部リニューアルを行い、「住友の森ギャラリー」「持続可能な森づくり」「住友林業の環境保全活動」「フォレスターハウスの自然観察」の4ゾーン構成で、林業や自然観察に関する情報、当社の環境保全活動に関する情報を広く一般に公開しています。
6.植林・育林などの森づくり活動
- 当社は、林業、木材建材事業、住宅事業などを事業領域にしており、植林・育林活動は、事業そのものに直結しております。具体的には、日本国内では、(1)国土の約1000分の1に及ぶ社有林の経営、海外では、(2)天然資源保護を目的とした木質建材原料の植林木への転換とそのための植林(地元住民と共生する社会林業への取り組み)、(3)環境省CDM調査事業の受託(1999年〜6年連続及び2006年〜2年連続)、(4)インドネシア・スマトラ島ワイカンバス国立公園におけるODA(政府開発援助)無償植林事業(植林目的ODAでは日本初。2004年3月完了)、(5)他社の社会貢献活動としての海外植林をサポートする海外植林コンサルタント事業(2005年4月スタート)などです。
- 間接的な取り組みとしては、荒廃が進む日本国内の森林を守るため、木材流通事業や住宅事業(「住友林業の家」)などにおいて、国産材や間伐材の積極的な販売、利用を進め、森林整備を促進しています。また、世界の森林資源や生物多様性を保護するため、さらに地球温暖化を防止するため、2007年6月に「木材調達理念・方針・行動原則・行動計画」を制定、公表しました。筑波研究所では、効率的な木質資源の生産を行うための熱帯地域における早生樹種の研究を行っています。
- 社会貢献としての森づくり活動は、前述の通り、(i)富士山「まなびの森」自然林復元活動、(ii)「多摩川水源森林隊」への社員ボランティア参加への支援のほか、以下の活動があります。
- 1991年より、熱帯林の減少が深刻なインドネシア共和国東カリマンタン州スブル地区において、熱帯林再生プロジェクトを進め、2004年3月に完了しました。焼畑や山火事、不法伐採等で荒廃した3,000haの実験林において、累積植栽本数738千本におよぶ植林を実施しました。
- 関係会社の住友林業クレストでは、徳島県林業振興課が実施した同県上勝町における「高丸山千年の森づくり」に2004年4月から参加し、植林活動を行っています。
- 樹木の保存に関して、熱帯林再生プロジェクトで培った育苗技術を応用して、豊臣秀吉による醍醐の花見で有名な京都・醍醐寺のシダレザクラ「土牛の桜」の古木の再生、増殖に成功しました。また、総本山仁和寺(京都市)の名勝“御室桜”について、人の背丈にまでしか成長しない等、特異性の解明、その美しい景観を維持管理することを目的に、成長調査、土壌・根系調査、クローン増殖、DNA鑑定を行う運びとなりました。今後も、通常の挿し木や接ぎ木といった技術では再生が難しい全国の文化的に価値が高い樹木の保存に協力していく予定です。





