第66回NGO活動成果報告会
マレーシア・サラワク州における熱帯雨林再生のための植林活動
- 社団法人日本マレーシア協会
- 新井 卓 専務理事
荒金 哲彦 理事
オランウータンなどの希少な種の宝庫として知られるボルネオ島では、伐採が奥地水源地域にまで及び、伐採跡地には農園開発が行われるなど、自然環境の劣悪化が急速に進んでいる。
こうした状況下、当協会では州政府、地域住民の協力のもと、同島のサラワク州にて、1995年から5年間でバライ・リンギン保護林内においてライン・プランティング方式(自然即応型)で306ha(東京ドーム64個分)に約6万本の在来種等の植林を実施し、現地で高い評価を得た。同州政府、地域住民からの要望に応えて2000年からは、現在の活動地域であるアペン保護林(約3000ha)で植林を行っている。熱帯雨林は地域文化、地球環境、地域環境、遺伝子資源の面で、また生態系サービスにとって不可欠なものである。
植林樹種と苗木の育成
アペン保護林内15haのエリアに、フタバガキ科の在来種であるカポール・ブキット(2000本)、エンカバン・ジャントン(500本)、スランガン・バトウ(300本)の苗木を1ha当たり200本、ライン・プランティング方式で植林。フタバガキ科は世界の熱帯に自生する常緑高木600種程からなり、ボルネオ島が分布の中心をなしている。木材として利用されるが、成長が遅いため乱開発により急減している。また、地域住民による植林用苗木の自主育苗を支援・指導し、村人が自ら育てた苗木を植林している。
エンカバン・ジャントンの果実はチョコレートや化粧品の原料になるため、地域住民の収入源として有用視している。また、複合森林整備としてドリアン200本など、有用樹種の苗木を同時に植林し、生活基盤の安定を目指している。
植栽・保育作業は、地域住民の協力や専門家、両国スタッフの参加のもとで推進し、さらに環境教育、技術指導、植林地一帯の土壌・環境調査などに取り組んでいく。
協議会視察ミッションの植樹
2005年11月、自然保護協議会の視察ミッション(団長:大久保尚武協議会会長)がボルネオ島を訪問の際、大久保会長に記念植樹をしていただいた。現在ではほぼ人間の3倍の背丈に成長している。
サラワク州森林局とのメモランダム
森林局が当協会の植林活動の成果を認識し、さらに相互協力を進めていくことを確認するため、当協会と森林局間でメモランダムを締結する準備を進めている。
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| (写真提供:日本マレーシア協会) | |







