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Policy(提言・報告書) 総合政策 当面の課題に関する考え方 (2017年3月)

2017年3月6日
一般社団法人 日本経済団体連合会

1.日本経済の現状と見通し

足もとの景気は持ち直しつつある。個人消費は足踏みが見られるものの、輸出や企業の生産活動は持ち直し傾向にあり、今後も緩やかな景気回復が見込まれる。
景気の下支えや成長力強化に資する政策対応を切れ目なく推進する観点から、今国会での来年度政府予算案ならびに予算関連法案の速やかな成立が重要である。

2.春季労使交渉

デフレ脱却と持続的な経済成長の実現に向けて、3年間続けてきた経済界の取組みを更に進めるため、賃金引上げのモメンタムを今年も継続していく必要がある。今次労使交渉においても、経済の好循環を力強く回すとの社会的要請も考慮しつつ、収益が拡大した企業や収益体質が改善した企業における「年収ベースの賃金引上げ」が論点となる。

3.震災復興

東日本大震災から6年を迎え、被災地では生活基盤に一定の目処がつく一方、震災に対する記憶の風化が進み、風評被害が根強く残るなど、本格的な復興は道半ばにある。真の復興に向けて、東北産品の活用・購入、東北への観光の呼びかけなどに官民一体となって引き続き取り組む。

4.消費喚起

GDP600兆円の実現にはGDPの6割を占める個人消費の拡大が不可欠であるとの認識の下、将来不安の解消といった根本的な課題に引き続き取り組むとともに、消費マインドの向上にも努めていく。その一環として、毎月末の金曜日に普段よりも仕事を早く切り上げ、普段より少し特別な消費を楽しむ「プレミアムフライデー」を2月24日から官民合同で開始した。国民的行事としての定着を目指し、引き続き会員企業に協力を呼びかける。

5.Society 5.0の実現

IoT、ロボット、AI、ビッグデータにより、革新技術の開発と多様なデータの利活用によって、政府、産業、社会のデジタル化を進めることにより、生産性革命や社会的課題の解決を図るSociety 5.0(超スマート社会)を実現する。このため、将来の有望成長分野に対する設備投資、研究開発投資の拡大、大学やベンチャー企業等とのオープンイノベーションを促すとともに、官民による具体的なプロジェクトを実行する。

6.採用選考活動

2019年入社対象以降の「採用選考に関する指針」について、学業への影響や企業の活動実態などを踏まえた必要な見直しを行い、17年春を目途に対応を公表する。

7.多様な人材の活躍推進と働き方改革

多様な人材の活躍推進を図るべく、引き続き、「女性活躍アクション・プラン」を推進するとともに、高齢者の活躍促進に取り組む。また、長時間労働の是正などの取り組みを強化すると同時に、上限規制のあり方について連合との早期合意を目指す。同一労働同一賃金については、日本の雇用慣行に十分留意した内容で法改正を行い、あわせて正社員化など非正規の処遇改善に努める。

8.米国、欧州、ロシアとの経済関係

米国の新政権や議会との関係を構築し、経済連携関係を強化していく。その過程でTPP協定の経済的・戦略的意義を訴えていく。日EU EPAの可能な限り早期の大枠合意を働きかけるとともに、英国のEU離脱をめぐる日本企業の懸念事項に関し英国・EUの理解を求めていく。ロシアとの8項目の「協力プラン」の実現に積極的に協力するとともに、ロシアにおけるビジネス環境の改善を引き続き働きかけていく。

9.アジア諸国との経済関係

世界経済のけん引役として期待されるアジア諸国との緊密で互恵的な関係を更に強化・発展させていくことは、わが国の成長戦略としても極めて重要である。経団連としても、地域経済統合の推進、インフラ整備の促進をはじめ、各国の官民リーダーとの政策対話を通じて、協力関係の促進に取り組んでいく。

以上

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