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Policy(提言・報告書) 総合政策 当面の課題に関する考え方 (2018年6月)

2018年6月11日
一般社団法人 日本経済団体連合会

1.日本経済の現状と見通し

景気は緩やかな回復基調にある。輸出や企業の生産活動の持ち直し、好調な企業業績、雇用・所得環境の改善を背景に、先行きも拡大基調が続く見通しである。ただし、海外経済の動向や金融資本市場の変動への注視が必要である。

2.Society 5.0の実現

IoT、AI、ロボット等の革新技術や多様かつ大量のデータの活用によって、政府、産業、社会のデジタル化を進め、経済成長と社会的課題の解決を両立するSociety 5.0を実現する。これまで公表してきた関連提言の成果を基に、わが国が目指すべき未来社会像をいま一度明確に描いた上、その実現に向けたサイバーセキュリティの確保、国内外のデータ活用環境の整備、オープンイノベーションの推進等の取り組みを一層深めるとともに、さまざまな産業・分野における社会実装のロードマップも示す。併せて、国連の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)が達成された社会の姿としてのSociety 5.0を、国内外に発信していく。

3.働き方改革とダイバーシティの推進

時間外労働の上限規制、同一労働同一賃金の導入、高度プロフェッショナル制度の創設等を柱とする働き方改革関連法案の今通常国会での確実な成立を働きかけるとともに、裁量労働制の対象拡大のための法案の再提出を求めていく。同時に、企業における働き方改革を加速するとともに、正社員化など非正規の処遇改善に努める。女性の活躍を通じた消費の拡大、市場の創出(ウーマノミクス)を推進するとともに、LGBTの人々への配慮や、若者、高齢者、外国人、障害者など多様な人材の活躍促進(ダイバーシティ)に取り組む。

4.米国、欧州、ロシアとの経済関係

米国との経済関係をより強靭なものとすべく、ミッションの成果などを踏まえ働きかけを強化するとともに、一方的措置など米国の通商政策の動向や日米経済対話(自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議を含む)の進展も睨みながら必要な対応を行う。アジア太平洋地域における包括的で高水準の貿易投資に関するルールづくりを前進させるため、TPP11の早期発効と将来的な参加国の拡大を求めていく。日EU EPAの可能な限り早期の批准・発効を働きかける。来年3月末に迫った英国のEU離脱後に現状を維持する移行期間が確実に実現するよう交渉の加速を求めるとともに、可能な限り緊密な英国とEUとの将来関係枠組みを移行期間終了直後から発効させるべく柔軟な対応を求めていく。ロシアとの8項目の「協力プラン」の実現に積極的に協力するとともに、ロシアにおけるビジネス環境の改善を引き続き働きかけていく。

5.アジア諸国との経済関係

世界経済のけん引役として期待される、中国、韓国、インド、ASEANをはじめとするアジア諸国との緊密で互恵的な関係を更に強化・発展させていくことは、わが国の成長戦略としても極めて重要である。経団連としても、地域経済統合の推進、インフラ整備の促進をはじめ、各国の官民リーダーとの政策対話を通じて、協力関係の促進に取り組んでいく。

6.国家的イベントの成功

間近に迫った東京オリンピック・パラリンピック等の成功、2025年の万国博覧会の大阪・関西誘致を、日本経済活性化の起爆剤とすべく、政府や関係組織と一体になって取り組む。

7.中長期のエネルギー戦略策定

エネルギー基本計画の見直しにおいて、わが国固有の事情を踏まえた戦略の必要性を訴えつつ、S+3Eの同時達成を求める。国際的に遜色ない価格での安定したエネルギー供給実現の観点から、石炭を含む化石燃料の高効率利用、安全性の確認された原子力発電所の再稼働、再生可能エネルギーの導入拡大と国民負担軽減の両立、強靭なエネルギー供給を実現するための投資環境整備等を求めていく。

以上

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