Policy(提言・報告書) 地域別・国別 中南米  日本ブラジル経済合同委員会
日伯経済関係の推進に向けた共同声明

正文英文
2022年9月14

日本経済団体連合会とブラジル全国工業連盟(CNI)は、2022年9月13、14日の両日、日本ブラジル経済合同委員会を開催した。日本側からは、安永竜夫日本ブラジル経済委員会委員長を中心とするビジネス・リーダーが、ブラジル側からは、ホブソン・ブラガ・デ・アンドラーデCNI会長、エドゥアルド・バルトロメオ ブラジル日本経済委員会委員長を中心とするビジネス・リーダーが参加し、東京会場における対面とオンラインのハイブリッド形式で実施した。

新型コロナウイルスの感染拡大、ロシアによるウクライナ侵略等を受けて、グローバルな経済活動の基盤である国際秩序が揺らいでいる。加えて、世界的な物価の高騰、エネルギー・食料等の供給の不安定化、サプライチェーンの脆弱化など、国際的なビジネス環境は厳しさを増している。また、世界的な異常気象を見るにつけ、気候変動への対応は先送りできない課題である。

こうした情勢を踏まえ、本会合において、日伯双方の経済界は、パンデミックからの回復を目指す両国経済が直面する課題について情報・意見を交換するとともに、デジタル・トランスフォーメーション、グリーン・トランスフォーメーション等をめぐって新たな産業動向を展望した。そのうえで、双方の代表団は、日伯両国のみならず世界が直面する重要課題である、資源・エネルギー・食料等の安全保障の確保、気候変動問題への対応等に日伯が連携を密にして取り組むことで一致した。

自由、民主主義、法の支配および基本的人権という共通の価値を共有する日伯両国は、企業のグローバルな経済活動を推進していくためにも、世界の分断を回避し、自由で開かれた国際経済秩序の再構築に向けて協力していく必要がある。

その一環として、日伯両国政府には、日本メルコスールEPAの早期締結に向けて直ちに行動するよう期待する。日伯経済界は、そのプロセスを加速すべく、両国政府と緊密に連携していく所存である。

日本経済団体連合会
日本ブラジル経済委員会委員長
安永 竜夫
ブラジル全国工業連盟
ブラジル日本経済委員会委員長
エドゥアルド・バルトロメオ