会長コメント/スピーチ 会長コメント  日EU 経済連携協定(EPA)大枠合意に関する榊原会長コメント

2017年7月6日
一般社団法人 日本経済団体連合会

今般、日EU EPA交渉が大枠合意に至ったことを心から歓迎する。交渉開始から4年余り、粘り強く交渉し、合意に漕ぎつけられた安倍総理、岸田大臣はじめ政府ならびに与党関係者のご尽力に心から敬意を表したい。

経団連は10年来、日EU EPAの実現を要望してきた。私も参加して、さる3月末にローマで開催されたB7サミットの共同宣言にも盛り込まれているように、今やそれは先進国経済界共通の要望でもある。

日EU EPAの実現は、日EU双方の成長と雇用の創出につながるばかりでなく、ルールに基づく自由で開かれた国際経済秩序の形成にも大いに寄与する。また、昨今、反グローバル化の傾向が強まる中にあって、世界経済の3割弱、世界貿易の3割超を占める日EUが、高水準で包括的なEPAに合意することの意義は極めて大きく、世界に対して力強く前向きなメッセージを発信することができる。さらに、EPAを基盤に日EU間で規格・基準の調和・相互承認等の規制協力を深めることによって、環境や安全などを保全・確保しながら、グローバル化を進めることができる。加えて、TPPの早期発効などアジア太平洋地域の経済統合の推進にも資するものである。

このうえは、残された課題についても速やかに解決し、可能な限り早期の批准・発効を期待したい。

以上