経済くりっぷ No.1 (2002年7月9日)

お知らせコーナー

SIITの学生24名が日本企業で短期研修に参加


6月7日(金)、日タイ貿易経済委員会では、タイのSIIT(タマサート大学シリントン・インターナショナル・インスティチュート・オブ・テクノロジー)学生24名の研修報告会と歓送パーティを開催した。

SIITは、タイにおける技術者不足問題解消のため、会員企業からの寄付金8億円をもとに、経団連(当時)とタイ工業連盟(FTI)が協力して1992年に設立した4年制の工科大学である。今年で設立10周年を迎え、現在は土木・建築学科、電気・電子工学科、機械工学科、情報技術学科など8学科に1,400名超の学生が在籍している。

SIITの学生は、企業で1ヵ月弱の実地研修を行うことをカリキュラムで定められており、成績が特に優秀な学生25名程度については、日本経団連が日本での研修先企業を斡旋してきた。今年は6学科から24名が来日し、日タイ貿易経済委員会の会員企業を中心とする19社で、5月20日(月)から6月7日(金)までの3週間にわたり研修を受けた。1995年に同プログラムを始めて以来、これまでに累計で173名の学生が日本企業で研修を受けたことになる。

研修報告会では、24名の学生一人一人が研修の成果について報告を行い、研修内容に関する専門的な話に加えて、職場体験や日本滞在中の印象などについてもさまざまな話を聞くことができた。それによると、SIITの学生は、日本各地の受入企業の工場や研究所などで、技術の習得だけでなく日本の文化や生活様式、企業風土などにもふれ、普段の授業とは違った観点から、大変貴重な経験を得たとのことであった。

報告会に引き続き開催された歓送パーティには、日タイ貿易経済委員会の安居祥策委員長(帝人会長)やカシット・ピロム駐日タイ大使も出席され、学生の受入にご協力いただいた研修先企業の関係者や学生と懇談された。

SIITでは毎年300名近くの優秀なエンジニアを輩出し、卒業生はすでに1,050名を数えている。日本経団連では、タイに対する人材育成への協力の一環として、今後も研修先の斡旋を中心にSIITへの協力を行う予定である。会員各社の引き続きのご協力をお願いしたい。

研修終了後の歓迎パーティにて研修生(24名)と
安居 日タイ貿易経済委員長(前1列目右から4人目)ほか


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