経済くりっぷ No.3 (2002年8月13日)

奥田会長の発言から


7月15日(月) 第1回起業フォーラム

トヨタ自動車もはじめはベンチャーでした。創業者・豊田喜一郎の自動車づくりの夢と番頭の資金工面での努力で潰れずに生き残り、大企業へと変貌してきました。

「自らのリスクで事業を展開しているベンチャー経営者から、日本経団連会員企業の経営者に『活』を入れてください。大企業には閉塞感が出ており、従来の延長線で漠然と仕事をしていては新しいものが出てきません。それを絶ち切って新しい路線を作るのがベンチャーの仕事です。ベンチャーには大変な苦労がありますが、何が何でもやりぬくという気概が大事です。また、ベンチャーははじめに技術ありきですが、ある規模を目指すなら、それを支えるためのマネジメント・財務のソフトと人材を持つことが不可欠です。」


7月22日(月) 日本記者クラブ講演

21世紀を、多様な価値観を育み発展させる『こころの世紀』にしたいと思います。それを担うのは、内外に開かれた、活力と魅力ある国を創りあげていこうとする『志』です。

「日本経団連として、日本企業の競争力強化に向けた『経営改革の推進』、社会保障制度改革を含む『簡素で効率的な政府の実現』等に具体的に取り組みます。改革への取組みは、多くの困難や痛みを伴います。また、現在の社会保障制度に持続可能性がなくなってきていることは明らかで、これが国民の将来不安の最大の原因となっています。国民が不安を感じている今こそ、社会保障制度をパッケージとして構築し、年度内に日本経団連が考える将来ビジョンを国民全体に示していきます。また、国民負担の増加が避けて通れない以上、個人の家計レベルでも、限られた所得の中でも高い満足を得るような新しいライフスタイルの構築も必要です。」


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