経済くりっぷ No.17 (2003年3月25日)

奥田会長の発言から


2月27日(木) 第6回起業家懇談会より

ベンチャー企業のマネジメント力の向上を

「低成長時代である今日では、素晴らしいシーズを有する金の卵であるベンチャー企業でも、なかなか鶏にまで成長できないという話がありましたが、これはベンチャー企業の弱点であり、宿命でもあります。
技術的に優れていたとしても、マーケティングなども含めて広い意味でのマネジメント力が不足していれば、鶏にはなれません。やはり、そういう部門にも優秀な人材を投入し、力を入れていく必要があります。ベンチャー企業経営で成功している人は、技術面だけでなく、マネジメント面にも力を入れ、バランスをうまくとっています。
ベンチャー企業が大きくなるとともに色々な問題も出てきますので、大企業としても協力していきたいと思います。大企業では、優秀なベンチャー企業の情報がトップに上がってこないこともあるので、たとえば、大企業に売込みたいというベンチャー企業に集まってもらい、われわれが話をきいて評価する場をつくることも考えられます。」


3月7日(金)  日本経団連訪欧ミッション
BDI(ドイツ産業連盟)/BDA(ドイツ使用者連盟)主催「日独経済シンポジウム」より

アクションで日独の抱える課題の克服を

「日本でもドイツでも同じことだと思いますが、政府や企業において、せっかく決まったことが実行されていないということが多々あると思います。そして、この実行の有無が大きな差となっています。
Plan、Do、Check、Actionという流れの中で、Plan、Do、Checkまでは行えますが、その後のActionにまで結びついていません。CheckからActionへ至る道はたいへん難しいと思いますが、ここを突破しなければ、日本やドイツが抱える課題の克服にはつながりません。あくまで、Actionがなければ駄目なのです。」


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