経済くりっぷ No.20 (2003年5月13日)

奥田会長の発言から


4月14日(月) 定例記者会見より

日本企業の技術・ノウハウをイラク復興支援へ

「イラク復興支援に関する方法論はいろいろあると思いますが、日本として何もしない、何も出さないということはできません。支援の方法については、国連等と連携をとり、国連を通じて行う方法や、債務の免除も含めていろいろとあります。金額については、日本の財政状況や外交的な思惑も含め、総合的に判断することになるでしょう。
日本政府は、平時でも日本企業の海外でのビジネスに関してバックアップもしなければ干渉もせず、イラク復興支援に関しても同じ姿勢を取ると思います。しかし、復興需要は現にあり、インフラ関連などで日本企業の持っている技術やノウハウなどが役に立ち、活用できる場面もあると思います。ただし、米国を押しのけてまで行うことは、難しいと思います。」


4月14日(月) 雑誌社インタビューより

デフレとつきあい、等身大の服で再出発を

「日本はデフレとうまくつきあっていくべきです。日本では高コスト構造が問題となってきており、高い人件費、物流費等を是正するために頑張ってきたわけです。しかし、実際に願っていたことが現実になると、それがおかしいと騒いでいますが、これは論理に合わないと思います。
デフレは今や世界的な現象です。中国が安い賃金という力技で市場に参入し、ITの活用でモノはより早く安くできるようになっています。全世界的に物価が下がりつつあります。
デフレスパイラルに陥ると大変なことになりますが、デフレとどうつきあっていくかは重要な課題です。日本はダブダブの服を着ているようなもので、等身大の服につくり直し、デフレとつきあっていき、そこから再出発する必要があります。」


くりっぷ No.20 目次日本語のホームページ