奥田会長の発言から


5月27日(木) 日本経団連 第3回定時総会
企業のダイナミズムを引き出し、新たな未来を切り拓く

「この1年を振り返ってみますと、昨年の後半あたりから日本経済の先行きに明るさが見え始め、安定成長への軌道に戻りつつあるものと思われます。
今回の景気回復は、金融の不良債権処理など、小泉構造改革が成果を上げ始めたことに加え、高成長を続ける中国など海外の需要拡大が続いていることが大きな要因となっていると言われています。
しかし私は、企業が“守りのリストラ”を終えて、それぞれ“攻めの経営再構築”に全力を傾けたことも、もう一方の要因になっていると考えています。
今後、自律的な景気回復をより確実なものとするため、更なる企業の努力が求められると思います。政府には、企業のダイナミズムを引き出し、新たな未来を切り拓くための制度整備を迅速かつ大胆に行うよう、強く働きかけていきたいと考えています。」


企業倫理の確立を

「日本経団連では、この2年間で2度にわたり、『企業行動憲章』を改定するとともに、毎年10月を『企業倫理月間』としてトップセミナーを開催するなど、活動の強化を図ってまいりました。
しかし誠に残念なことに、この1年を振り返りましても、決して少なくない数の企業不祥事が発生し、社会の企業に対する不信が強まる事態を招いております。企業不祥事は、一企業の問題にとどまらず、経済界全体に対する信頼を損ねかねない問題でもあります。
まずは、ここにおられる経営者の皆様方が、強いリーダーシップを発揮され、社内の行動を改めて総点検するとともに、風通しのよい組織づくりを進め、企業倫理の確立に努めていただくようお願いいたします。」


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