女性の社会進出に関する合同委員会(座長 関本忠弘氏)/2月2日

成熟化社会における活力源として、意欲ある男女がはつらつと働ける環境づくりを提案


広報委員会と消費者・生活者委員会では、両委員会共管の「女性の社会進出に関する部会」(坂本春生部会長)が取りまとめたレポート「社会が変わる、会社も変わろう、男女の働き方を変えていこう − 働きたい人が力いっぱい、はつらつと働ける社会をめざして」(案)の報告・説明と意見交換を行い、同レポートを了承した。坂本部会長より「男女の働き方を企業も含めて検討したことに意義があり、各企業での実行を期待する」との発言があった。

I. 坂本部会長説明要旨

当部会レポートでは、まず時代認識として、今までの日本社会には自ずと活力が備わっていたが、今後の成熟化社会では活力を生み出す工夫が必要だと考えた。そのためには効率性や画一性よりも、創造性、多様性が重視されるべきである。また性別・年齢等の属性よりも、一人ひとりの個性と能力の尊重が重要である。
社会の変化に伴い会社も変わらざるをえない。市場環境や働く人の価値観の変化、若い労働力の不足も含め、転換期の今が男女の働き方を変えるチャンスである。
このレポートではあえて「女性」という言葉を特別には強調していない。会社での働き方、働く環境の問題は、女性だけでなく男性にも関わるものである。
具体的な検討に際し、経団連会員企業の経営者・人事部長・男女社員に対しアンケートを実施し女性に限らず幅広い人々の意見反映に努めた。
男女を問わず多様な人々が活躍する社会はこれまでとは異なり、働き方と人生の選択肢が豊富な社会である。レポートでは、2001年からの3通の手紙の形をとってその姿を例示してみた。
女性の社会進出に関しては、これまでにさまざまな報告・意見書が出されているが、本レポートは、女性の側からの企業への注文・要求ではなく、当事者である企業も含めた議論を踏まえたコンセンサスである点に大きな意義がある。各企業での実行への取り組みを期待したい。

II. 意見交換

問:
日本における男女の伝統的な意識の面まで掘り下げて考えるべきではないか。
答:
男女の違いに関する意識については、経営者・人事部長・男女社員へのアンケートの結果に現れている。レポートでは、その結果を淡々と紹介している。

問:
教育制度の問題(女子大学のカリキュラム、職業教育等)には触れないのか。
答:
レポートの一部分で言及するレベルでは済ませられない重要な問題であり、十分な検討が必要な課題と認識している。


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