「4月にミッションでマレーシアを訪問した時は、ちょうど、選挙の最中でお会いできなかったが、本日、実現できて嬉しい。
アジア各国は、その文化的背景も経済の発展段階も多様であり、貿易や投資の自由化を進める上では、これらの事情を十分に考慮し、お互いの立場を尊重しながら緩やかな合意を目指すことが重要である。お話のあった石油パイプラインプロジェクトは、地球環境問題からも重要である。現在、JAIDOと関連企業が検討を急いでおり、実現に向けてできるだけ協力したい。」
「日本のビジネス界では、アメリカとのビジネス経験が豊富な人やアメリカ市場に精通している人が経営のトップに就く傾向にあり、また、アメリカで教育を受けた経験のある経営者も増えている。今まさに日米の経済人に求められていることは、何が起きても揺らぐことのない信頼関係の構築である。」
「労働災害は、死亡者数が4年ぶりに増加に転じるという非常に厳しい状況にある。かけがえのない生命を損なう労働災害は、本来あってはならないものであり、また、安全と健康は勤労生活の基本である。われわれは人間尊重を改めて徹底し、職場における安全と健康を確保していかなければならない。」
「私は、人間の個性・多様性が尊重される社会、民間主導で自己責任原則による活力ある経済、そして世界から信頼される経済社会の構築を進めていくことに全力をあげる所存である。」
「(就任2年目の抱負を聞かれて)総会決議の内容そのものが抱負だ。日本の閉塞状況を打開するためには、規制緩和、内需拡大、新規事業の創出を通じた経済の活性化が必要である。雇用問題には、新技術、新事業で対応すべきで、そのための人材育成が必要である。
今の日本に欠けているものは、明るい展望である。夢を実現できる社会を作るために何をすべきかをビジョンとしてまとめたい。」
「内外に開かれた大規模な拠点空港の整備は、国の将来に対する備えとなるものであり、国家的プロジェクトとして重点的に進めるべきである。中部新国際空港は、単に中部地域の発展に寄与するのみならず、わが国全体にとっても、内需主導型の活力ある経済社会を築いていく起爆剤として重要な役割を果たすものと確信している。」