第3回1%クラブシンポジウム(会長 若原 泰之氏)/9月28日

いま、地域社会のいち員として
―私たちに求められる社会貢献―


名古屋で行われた本シンポジウムは500名以上が来場し、社会福祉や国際交流など、豊田市を中心に多方面の活動に取り組んでいる豊田寿子社会福祉法人とよた光の里理事長による基調講演の後、コーディネーターとして榎田勝利愛知淑徳大学教授、パネリストとして豊田理事長、若原1%クラブ会長の他、樋口廣太郎同世話人(アサヒビール会長)、梅本純正同世話人(武田薬品工業相談役)、佐藤久美氏(英文情報誌『ナゴヤアベニューズ』編集長)によるパネルディスカッションを行い、豊かで活力ある地域社会づくりのため、個人や企業がいかに参画し、何ができるかについて活発な意見の交換があった。
詳細は当クラブ機関紙『1%クラブNEWS』にて紹介する予定であるが、以下に豊田寿子氏による基調講演の要旨を紹介する。

パネルディスカッション風景
パネルディスカッション風景

豊田寿子氏基調講演要旨

  1. 私が育った時代は、食べるものにも困り、生きるための工夫を皆が真剣にせねばならなかった。その中で、「人間はひとりでは生きられない。お互いがもっている特徴を出し合い、協力して生きていかなければならない」という考えを皆が自然に体得してきたといえる。よく、「なぜ熱心にボランティア活動を行うのか」と聞かれるが、それは特別なきっかけがあったわけではなく、「私が育った時代」がそうさせたのである。

  2. 婦人会活動で知り合った地域の方々も、地域社会に目を向け、いま地域に何が必要かを考えながら活発に活動した。
    当時は、多くの若者が全国から豊田市に働きに来ており、知らない土地で疎外感を持つものも多かった。そこで、自分たちが母親代わりになって面倒をみてあげたいとの思いから「勤労センター憩(いこい)の家」ができた。

  3. ボランティア活動を通じ、例えば働く若者と実際に接触して世の中の矛盾を痛切に感じたり、自分の夫がいかに大変な仕事を日々行なっているかといった点も実感として学ぶことができた。また全体を網羅して平等に扱う必要のある行政と、主体的な活動ができるが情報の把握力で劣る民間が、それぞれ特徴を活かしたパートナーシップを組む必要があることを感じた。

  4. 時が経つにつれ、「憩の家」には多くのボランティアが関わるようになり、地域における活動も福祉分野に拡がってきた。私は5年前から「社会福祉法人とよた光の里」の活動にも関わっている。


日本語のホームページへ