わが国は、中国、インド、タイ、ラオス、バングラデシュの5カ国と国境を接しており、これらの国々との間で国境貿易も行なっている。現在、ASEANとの協力体制を強化すべく努力している。96年にはASEANのオブザーバーとなる予定である。経済の自由化を進め、ASEANの一員として経済発展に貢献したい。国内政治が安定し、わが国に対する外国の関心も高まっている。
法律や制度は時代の変化に合わせて常に見直さなければならない。外国投資法を制定し、投資環境の整備にも努めている。海外の投資家とも経済発展の成果を等しく分かち合えるようにしたい。わが国は多くの天然資源を産出し、専門知識を持つ人材にも恵まれている。海外からの投資を誘致すべく、わが国に関する情報は積極的に提供していきたい。
経済面での目標として農業生産の向上に重点を置いている。2000年にわが国人口は5,000 万人になると予想される。食糧の安定供給のために、ダム建設、河川の有効利用、灌漑技術の導入によりコメの増産を目指している。94年のコメ輸出は100 万tであり、95年は150 万tが見込まれる。その他、綿花、豆、砂糖キビも生産しており、農業を中心とした工業化を進めている。
88年 9月 国家法秩序回復評議会(SLORC)の成立 10月 民間貿易の自由化 11月 外国投資法の制定 89年 3月 社会主義経済政策の放棄を発表、 国営企業の独占を禁止する国営企業法の公布 89年 7月 スー・チー女史を自宅軟禁 9月 投資商業銀行の設立 90年 1月 ミャンマー商工会議所の再開 3月 商業税法の公布 5月 複数政党制による総選挙実施 6月 観光法の公布 7月 中央銀行法、金融機関法、農業・地方開発銀行法の公布 11月 民間企業法の公布 91年 10月 スー・チー女史にノーベル平和賞 92年 4月 タン・シュエ議長就任 5月 外貨送金の自由化 6月 預金銀行法の公布 9月 民間銀行第1号開業 戒厳令、夜間外出禁止令の解除 93年 1月 憲法制定のための国民会議開会 2月 外貨証券(FEC)発行 94年 6月 経団連ミッション派遣 7月 ASEAN拡大外相会議に招待 9月 軍政/スー・チー第1回会談 10月 軍政/スー・チー第2回会談 11月 米国国務省ハバード次官補代理来訪 12月 李鵬中国首相来訪 95年 2月 経団連ミャンマー研究会設立 7月 スー・チー女史自宅軟禁解除 8月 ASEAN拡大外相会議に招待 10月 マウン・エイSLORC副議長の来日