戦後50年と中国訪問

河野 洋平 外務大臣


  1. 戦後50年、節目の年
  2. 95年戦後50年という節目でもあり、この年をどう過ごすかについて注意深く対応した。特に、アジアの国々との関係に注意を払った。8月15日の総理大臣談話をもって、各国の日本に対する受け止め方は、われわれが考えている方向で理解が得られたと思う。また、その後わが国の一部に、日本の歴史認識について誤解を招くような発言があったが、APEC大阪会議の際に行われた韓国、中国の首脳と村山首相との会談において、十分な理解を得ることができた。

  3. 中国訪問について
  4. 12月中旬に訪中し、李鵬首相、江沢民国家主席、銭其シン副総理兼外交部長とそれぞれ会談した。会談に際し、私から「外資導入に関わる優遇措置について、急に改められと困る。どうしても改めるのであれば、事前に十分な説明が欲しいし、政策の透明性が必要」と述べたところ、中国側より「契約済の案件については、変更しない。新規案件については、内外無差別実現の方向と調整が必要」との回答があった。
    また、円借款について、農業振興、内陸部開発、環境問題に強い関心を持っていると述べたところ、中国側からは、前向きの積極的対応を期待したいとの発言があった。


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