豊田会長の一言


1月31日(水)

ダボスWEF(World Economic Forum)において

「30年前にスウェーデンの経済学者ミュルダールは、その著書『アジアのドラマ』の中で、『アジアは人口増加と貧困から逃れられない悪循環に陥っている』と指摘しました。しかし、アジアは、今や毎年他の地域を大きく上回る経済成長率を記録し、エレクトロニクスに代表される先端技術やマルチメディアの分野についても、先進国にキャッチアップしつつある。このアジアの奇跡は、言うまでもなく各国の多様なダイナミズムと企業家精神の賜物であり、こうした民間活力こそ、アジアの経済発展の原動力である。」

2月5日(月)

ジュリアス・チャン パプア・ニューギニア首相の来訪を受けて

「昨年1月、経団連自然保護基金の安田会長を団長とするミッションが貴国を訪問し、自然環境の保全と持続可能な開発の方策等について討議した。その後、西ニューブリテンのプロジェクトに基金が資金協力を行なっているが、今後とも、アジアの一員としてできる限りの協力を行なっていきたい。」

2月5日(月)

会長副会長会議後の記者会見

「住専問題については、昨年末に政府の対処方針がまとまったことにより、内外における金融不安が払拭されることになったと思う。この際、景気の回復を遅らせないようにすることが重要であり、そのためには、まず政府予算を通さなければいけない。ただし、公的資金を導入する以上、住専問題の長い間の経緯について、国民が十分理解できるよう、今、説明が必要である。その結果、関係者の責任が明確になってくると思う。透明な形で住専処理を進める必要があると思う。」

2月7日(水)

都内で経団連ビジョンについて講演

「(大蔵省の分割など省庁再編成に対する考えを問われて)ビジョンでは総合交通省等を例示しているが、大蔵省の問題についても、個々の問題として捉えるべきではなく、首都移転、地方分権、規制撤廃・緩和を踏まえて、総合的な観点から再編を考えるべきである。」

2月8日(木)

関西財界セミナーにおいて基調講演(於 京都)

「松下幸之助さんは、20年ほど前のこのセミナーにおいて、『21世紀には、世界の繁栄の中心は、アメリカから日本を中心とするアジアに移ってくるのではないかと考えている。そうだとすれば、日本は、アジアの先端に立って、今からその受け皿づくりをしなければいけない。』と述べておられる。大変な炯眼と先見性であり、まさにそのような状況になりつつある。」

2月9日(金)

月例経済報告「景気回復宣言」に対するコメント

「最近、生産の持ち直しや設備投資のゆるやかな回復がみられ始めており、景気がゆるやかながら再び回復に向かいつつあるという政府の認識は、われわれの見方と一致する。
こうした景気の回復をより力強いものとするため、政府は、まず来年度予算の早期成立に努めるとともに、規制の撤廃・緩和、税制改革を二本柱とする構造改革を推進すべきである。」


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