上海市は中国最大の工業都市としてこの4年間、平均GNP成長率14%、製造業分野の成長率17%、対外貿易量の成長率20%を維持してきた。浦東地区の発展速度はこれを上回っている。上海がここまで発展したのは、中央政府の改革開放政策によるものであるが、上海が多くの優れた人材に恵まれ、経済運営がうまくいったことも大きい。
現在、外資系企業約14,000社が進出しているが、このうち日本企業は1,100社にのぼっている。日本との交流は緊密で、上海の発展に大きく貢献している。
中央政府の第9次5カ年計画と2010年までの長期計画に対応して、上海市も発展計画を立てている。経団連にはより一層の協力を望みたい。
発展計画では、市内の環状高速道路や地下鉄等の建設などの都市建設、飲料水対策、環境保全など総合的なインフラ整備を引き続き進めていくこととしている。また、第3次産業の発展にも力を注ぎ、浦東地区を中心に上海を金融・貿易の中心、21世紀のビジネス・センターとしたい。さらに、文化面の充実に努めたい。