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経団連自然保護基金が環境NGOマネジメント研修を開催


深刻化する地球環境問題に産業界として積極的に対応するため、1992年の9月に設立された経団連自然保護基金は、
  1. 内外の環境NGOが発展途上国において実施する自然保護プロジェクトの支援、
  2. 国際的な自然保護プロジェクトに携わるわが国人材の育成、
の2つを柱に積極的な活動を行なっています。

また、人材育成の一環として、環境NGO支援プログラムを実施してきました。具体的には、95年4月より、企業人によるNGO活動支援を促進する、「企業の環境NGOへの人的協力プログラム」を開始し、これまで、(財)日本野鳥の会への企業人派遣や、環境NGO主催の国際シンポジウムへのボランティア通訳の派遣等が実現しています。また、本年3月には、日本の環境NGO7団体を米国に派遣し、世界銀行の地球環境ファシリティ(GEF)が主催する環境NGOとのコンサルテーション・ミーティングに参加したほか、GEF関係者や世界のNGO関係者と活発な意見交換を行なうなど、日本のNGOが積極的に、国際機関との交流を行なう手助けをしました。

そして、この度、日本のNGOの弱い点といわれるマネジメント能力の向上を目的とした研修を6月1日、2日の2日間、国立オリンピック記念青少年総合センターで実施しました。この研修は、わが国NGOの環境・持続社会研究センターと経団連自然保護基金との共催で行なわれ、非営利団体のマネジメント向上に関するコンサルティングに豊富な経験を持つ、米国のInstitute for Conservation Leadership のダイアン・ラッセル氏とジュディ・ワグナー氏を講師として迎え、わが国環境NGO20団体が出席して実施されました。内容としては「持続可能な組織」とはいかなる組織形態をいうのか、という議論から始まり、「ボランティア組織の構築」、「効果的な理事会」、「資金集め」、の各テーマについて、小グループで議論・発表した後、講師のコメントを聞きながら、理解を深めるというものでした。また最終日の午後には,各参加者が所属する団体の今後の運営戦略を提出し、半年後に評価することになっています。

なお、NGOや自治体からこのワークショップについての、資料の請求が当基金に相次ぎ、環境NGOのマネジメントについての関心の高さがうかがわれます。

経団連自然保護基金では、今後とも、このような企画を通じ、わが国環境NGOに対する支援活動を積極的に行なっていきたいと考えています。


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