経団連くりっぷ No.38 (1996年 8月 8日)

豊田会長の一言


7月16日(火)
柳沢自民党行政改革推進本部事務局長との懇談会

「橋本行革ビジョンで指摘されているように、高齢化社会の本格的な到来やメガ・コンペティションの荒波の中で活力ある経済社会を実現していくには抜本的な構造改革に踏み切る必要がある。問題は、橋本行革ビジョンをいかに具体化していくかである。具体策になると痛みを伴うだけに反対論も少なくない。しかし、国民の大多数は行政改革の断行を望んでおり、次の選挙では真に改革に取り組む政党が支持されることは間違いないと思う。」

7月18日(木)〜19日(金)
東富士フォーラムにおいて

「首都機能移転は、総会でその実現を決議したが、行政改革、規制緩和、地方分権と一体で行なうべきである。」
「国際化にも対応して企業行動憲章を見直すべきである。海外に進出する人が失敗を繰り返さず、最善の手が打てるよう、経団連としても役割を果たすべきである。」

7月23日(火)
中国対外貿易合作部呉儀部長との懇談会

「呉儀部長は、対外経済貿易の最高責任者として、改革・開放政策を指導され、大きな成果をあげられた。第9次5カ年計画でも『外資を積極的、合理的、効果的に利用する』との方針を打ち出されているので、日本の経済界としても中国が引き続き積極的に外資を導入していくものとみている。」

7月25日(木)
企業人政治フォーラム設立総会の挨拶より

「政治と経済が複雑に絡み合う問題が数多く生じている今日、政界と経済界の対話の促進は非常に重要になってきている。いま現在、経済界を背負っておられる企業トップの方々はもちろん、役員や管理職の方々は、将来の経済界を担っていかれる人たちであり、自らが社会を変革しようという気概をもって、企業人政治フォーラムに参画いただき、政治家に考えを示していただきたい。このように政治と経済とが一定の緊張感を保ち、相互の信頼関係を築きあげながら『魅力ある日本』の創造に取り組んでいければ幸いである。」

7月25日(木)
企業広報賞受賞式

「企業には、倫理の確立と実戦を通して内外社会の信頼を得る責任がある。企業の経営内容は、時代とともに変化するが、改革へのチャレンジと企業倫理の確立は常に重要な経営目標であり、企業広報の原点である。」

7月26日(金)
日本会計士協会研究大会における講演より

「企業活動の国際化、情報化といった経済社会の激しい変化に対し、公認会計士の迅速な対応が重要になってきている。まず企業活動の国際化の急速な展開に伴い、会計基準、監査基準の国際的調和の必要性が高まっており、公認会計士の皆様にはわが国の制度、立場を国際的な場において積極的に主張していただきたい。また、企業内における業務のネットワーク処理に対応した効率的な監査体制が重要であり、今後、予想される電子取引、電子決済といった新しいシステムの普及に伴う監査上の対応を整えていただく必要がある。」


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