経団連くりっぷ No.47 (1997年 1月 9日)
海外からの来訪者
12月17日
- 来訪者
- エミリオ・アルバレス・モンタルバン・ニカラグア次期外務大臣、
アルヴァロ・リソ・カステジョン駐日ニカラグア大使
- 経団連側応接者
- 藤原常務理事
- ポイント
- モンタルバン次期外務大臣より、ニカラグアは90年以降、自由主義経済を確立しつつあるが、低生産性と債務不履行の悪循環を断ち切るためにも外資を必要としており、水産業、観光、林業などの分野を中心に、日本からの積極的な投資を期待する旨、発言があった。
12月19日
- 来訪者
- ピーター・ワトソン 米国戦略国際問題研究所シニア・アドバイザー
- 経団連側応接者
- 櫻井WTOスタディグループ座長、島本国際本部長
- ポイント
- WTOシンガポール閣僚会議にオブザーバー参加したワトソン氏の見解は以下のとおり。
- 米国はWTOで労働基準を取り上げることを強く主張してきたが、仮に採用されたとしても共和党中心の議会が承認するとは思われず、選挙をにらんだ民主党のパフォーマンスに過ぎなかったといえよう。
- 98年にジュネーブで開催される次回閣僚会議では、繊維、農業、政府調達等が主なテーマとなろう。
- 自由化交渉を成功させるためには、複数のアイテム間でトレード・オフが可能なラウンド方式が有効であり、新たなラウンドを開始すべきである。
12月20日
- 来訪者
- リー・サンズ 米国通商代表補
- 経団連側応接者
- 櫻井WTOスタディグループ座長、藤原常務理事
- ポイント
- 米国通商代表部でアジア地域を担当しているサンズ氏は、中国のWTO加盟について以下のように述べた。
- 米国は中国の安定化のために経済発展が不可欠との観点から、WTO加盟の実現に努力している。加盟させた後に改革を実行させればよいという意見があるが、加盟に際して一定の基準をクリアしなければならないと考えている。
- 具体的には、貿易の原則(透明性、内国民待遇等)、市場アクセス(貿易権撤廃、関税引き下げ等)、通商措置(セーフガード等)の3種29分野について中国側の改善を求めており、その実施までの移行期間が交渉の焦点となろう。
- 台湾については、加盟交渉そのものはすぐにでも成立する見通しであるが、実際の加盟は中国の加盟を待たねばならない。
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