なびげーたー
科学技術分野の改革は、橋本内閣の6つの改革に先行して着手された。今年は次のステップへ進む重要な年であり、産業界のバックアップが不可欠である。
次のステップは、いよいよ21世紀にふさわしい研究開発体制そのものの構築である。経団連では、新しい研究開発体制のポイントは、
また、欧米主要国が、昨今、国際競争力強化を主眼に置いた科学技術政策を戦略的に展開していることを踏まえ、産業技術基盤の強化についても合わせて検討を進めていく必要がある。
これまでは、科学技術は専門性が高く、なかなか一般の人々の関心を繋ぎ止めておくことが難しいという理由から、専ら関係者の中だけの議論に終始するきらいがあった。残念ながら科学技術基本法にしても科学技術基本計画にしても、一般にはほとんど知られていない。また、科学技術基本計画を策定した科学技術会議(議長 総理大臣)の存在もほとんど知られていないのが実状である。
確かに科学技術の成果が身近なものとして実感できるまでには時間がかかるのも事実である。しかし、今後の改革を進めていくうえで、専門家の中の議論だけでは社会的にパワー不足である。しかも、厳しい財政事情のもとで科学技術の振興に予算を投入していくためには、納税者に分かる形で改革を進めていかねばならない。
産業技術委員会としては、こうした点も十分踏まえて活動していきたいと考えている。