経団連くりっぷ No.49 (1997年 2月13日)

豊田会長の一言


1月18日(土)
自由民主党大会において

「先の総選挙において、自民党が党勢を拡大されたことをお祝い申し上げる。わが国は今、重大な岐路に立っており、現状を放置すれば、前途に明るい展望が開けなくなる。経団連としても、かねてより規制緩和や税制改革、財政構造改革などの構造改革に取り組んでいる。しかし、大変革をなし遂げるには政治の強力なリーダーシップが不可欠である。改革には、痛みを伴うが、経済界としても、自らの努力によって乗り越えていく所存である。」

1月22日(水)
四国地方経済懇談会における記者会見

「為替レートや株価は、経済のファンダメンタルズを反映するものである。昨年と比べて、日本経済の実態が大きく変わったということはない。一時的に乱高下することもあるが、株価の動向に一喜一憂すべきではない。しかし、株式市場の活性化という観点からは、有価証券取引税の撤廃や、株式委託手数料の自由化を行なうべきである。」

1月27日(月)
故花村相談役経団連葬における豊田会長弔辞より

「花村さんは、その豊富な経験と卓越した識見をもって、経済界の当面する諸問題の解決に取り組み、わが国経済の発展に大いに貢献された。特に、自由主義経済体制の堅持、政治と経済界との健全なる関係の構築のために、いわゆる政財界のパイプ役として果たされた役割は極めて大きなものがある。深い洞察力とたぐいまれな判断力を有した花村さんの助言を受けられなくなったことは痛恨の極みである。」

1月28日(火)
佐藤自民党行政改革推進本部長との懇談会

「わが国は、歴史的な転換点を迎えている。高齢化が確実に進む一方で、メガ・コンペティションの荒波が押し寄せてきている。しかし、わが国の制度は、こうした時代の変化に対応したものとはなっていない。今こそ、明治以来の制度・仕組みの抜本的な改革を実現しなければならない。これに、政府・与党が一枚岩となって取り組むことは当然として、与野党挙げて挙国一致の体制で臨むことが期待される。」


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