経団連くりっぷ No.50 (1997年 2月27日)

豊田会長の一言


2月3日(月)
会長副会長会議後の記者会見

「(公的資金の導入について)住専の処理を行なった時に、信組、住専以外の救済スキームが話題となっていた。不良債権の処理は、まず金融機関のリストラなどの自助努力が必要である。そして、不良債権の処理に伴う金融機関の破綻が金融システムへの不安をもたらすことのないよう、公的資金導入の是非も含めて基本的な枠組みを早急に整備しておく必要がある。国民にはよく説明する必要があり、情報公開もいま一つの課題である。金融機関を含めて企業の改善、改良は無限に続くものである。」

2月3日(月)
タイ・チャチャイ元首相との懇談

「チャチャイ元首相は、現在、チャワリット政権の外交経済諮問委員会の議長として重要な役割を担っておられる。今回は、日タイ経済関係の強化のために首相の特使として来日され、サポーティング・インダストリーの誘致、工業訓練センターへの支援をという話であるが、経団連としては今後もできるだけタイの経済発展のためにお手伝いしたい。」

2月5日(水)
中国地方経済懇談会において

「皆様から、痛みを乗り越え、経団連と一体となって経済社会システムの抜本的改革に取り組まなければならない、とのお話をいただき非常に心強く感じた。また、改革の重要な柱として地方分権と広域行政の推進が重要であるとの指摘をいただいたが同感である。国の行財政改革には地方の行財政改革が不可欠であり、地方分権と広域行政の展開により地方の自立と活性化を図らなければならない。」

2月7日(金)
インドのゴーダ首相に面会して(於:ニューデリー)

「今回は、トレード・フェアの主催団体であるCII(インド工業連盟)の招待で訪問した。首相は、インド経済の自由化をさらに進められていると聞いている。投資環境が改善され、より多くの日本企業が進出することを願っている。本日は日本のスズキとマルチ社の自動車合弁工場を見学した。勤勉な労働者が熱心に働き、いい車づくりが行なわれている様子を見て、深い感銘を受けた。こうした成功例がさらに増えることを望んでいる。」


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