経団連くりっぷ No.51 (1997年 3月13日)

「出身学校」重視の企業はごく少数

−文系と理系とでは重視する項目に大きな違い−


 経団連創造的人材育成協議会では、昨年12月に会員企業(999社)を対象に多様な採用方法の導入、個人のやる気と能力を引き出す処遇制度などの各社での取り組み状況について調査を行ない、400社から回答を得た(回答率約40%)。

 調査結果を見ると、採用の際重視する項目は、文系・理系を通じて「熱意・意欲」「協調性・バランス感覚」「創造性」であり、「出身学校」はほとんど重視されていない。また、文系と理系とでは、採用の際に重視される項目が大きく異なる。他に、オープンエントリー制(文系70.4%,理系56.7%)や職種別採用(文系21.8%、理系32.5%)などを導入する企業が増加するなど、多様な人材の受け入れに向けて、採用のオープン化・多様化が着実に進展していることが示された。

採用の際に重視する項目(複数回答)
文系理系
熱意・意欲84.3%71.5%
協調性・バランス感覚55.6%33.8%
創造性37.4%45.9%
一般常識・教養27.8%10.3%
学生時代、特に力を入れて取り組んだこと25.8%13.6%
個性23.7%13.1%
実践的知識・実務能力11.9%10.0%
出身学校6.6%5.1%
専門的知識・研究内容5.6%63.8%
学校の成績5.3%8.5%
出身学部・学科4.3%18.2%
社会体験・異文化体験4.3%0.3%
その他4.8%3.1%

『企業の採用方法の変化と人材育成に対する意識調査結果概要』全文が登録されています。


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