経団連くりっぷ No.62 (1997年 9月11日)

豊田会長の一言


8月25日(月)
ネタニエフ・イスラエル首相との懇談会

「冷戦の終焉に伴い、世界は政治的に安定の度合いを増しつつあるが、とりわけ中東地域における政治の安定は、世界平和にとって極めて重要である。ネタニエフ首相の力強い指導のもと、関係各国との交渉を続け、近い将来、中東に恒久的な平和がもたらされることを切望している。」

8月26日(火)
訪オーストラリアミッション結団式において

「現在、オーストラリアは、アジア太平洋における地域協力を積極的に進めており、アジア重視の外交政策を採っている。わが国にとってもAPECなどを通じてアジア太平洋地域の経済関係を深める上で、オーストラリアは重要なパートナーである。今回のミッションで、アジア太平洋地域の安定と発展に向けて日本とオーストラリアが果たすべき役割について率直な意見交換をしたい。」

8月30日(土)
アメリカの経済団体ビジネス・ラウンド・テーブルとの懇談会

「米国の一部には、日本が財政支出を拡大し、内需主導の景気回復を図る必要があるとの意見があるが、日本の政府債務残高のGDP比率は95%に達しており、米国の63%と比べてはるかに深刻な状況にある。しかも、急速に高齢化が進んでいる状況を考えると、安易に財政支出を拡大し、将来に禍根を残すことは慎まなければならない。徹底した規制緩和を図り、法人税負担を軽減することで、民需を喚起し、経済活性化を図っていくことが重要である。」

9月2日(火)
生命保険大会において

「社会保障制度、医療保険制度の抜本改革が進められていく中で、国民の自助努力が従来以上に重視される時代に入る。保障のニーズも遺族の生活保障のみならず、老後保障、医療保障、介護保障などますます多様化していく。生命保険業界には、こうした新しいニーズに対して『安心』を提供する担い手として、今後、魅力ある商品・サービスを開発されていくことを期待している。」


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