経団連くりっぷ No.65 (1997年10月23日)

豊田会長の一言


10月1日(水)
堀内通産大臣との懇談会

「政府では、橋本総理の強力なリーダーシップのもと行政改革、財政構造改革などの6大改革を推進しているが、まさに経済システム、行政システム、教育制度など、いずれの制度も新しい時代の要請に合致するよう根本的なところから大胆に見直すことが、今の日本にとって喫緊の課題となっている。なかでも、規制の撤廃・緩和、法人税制改革の推進、土地流動化・有効利用の促進が、経済構造改革の視点のみならず、景気対策としても極めて重要である。」

10月3日(金)
チェコ・ボヘミア財団における講演より

「1989年の東欧革命以降、急速な変革に対する国際的な評価が確固たるものとなり、実のある経済改革が成し遂げられつつある今こそ、わが国と中欧諸国との中・長期的な経済関係の構築に思いを巡らす時である。中欧地域は、ロシアをはじめとするNIS諸国市場と西欧市場を結びつける重要な地域であり、将来に大きな可能性を秘めている。」

10月7日(火)
ルーマニア・コンスタンチネスク大統領との懇談

「経団連ではベルリンの壁崩壊の翌年、中欧諸国を訪問したが、今回の訪問は7年ぶりということになる。この間ルーマニアをはじめ旧東欧圏の諸国は、民営化の進展、市場経済の定着等大きく変貌しつつある。今回の訪問でその実態を把握するとともに、貴国の指導的立場にある方々との意見交換、代表的工業・産業施設の視察を通じて、拡大ヨーロッパならびにルーマニア経済に対する理解を深めたい。そして、貴国との経済交流が一層拡大していくことを願っている。」

10月15日(水)
21世紀政策研究所運営委員会において

「中欧諸国を訪問してきたが、各国はコメコン崩壊後、市場経済の実現に向けて、指導者が先頭にたって困難な経済改革を進めている。また、今回お会いしたコール首相も国民に不評であっても通貨統合に向けて、最大限の努力をすると発言するなど、政治家が、まさに政治のリーダーシップを発揮している。わが国の改革に対してもこうした政治家の姿勢が望まれる。21世紀政策研究所も政治家のリーダーシップの発揮に役立つ研究成果をとりまとめてほしい。」


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