経団連くりっぷ No.66 (1997年11月13日)

豊田会長の一言


10月16日(木)
金泳三 韓国大統領との懇談(於:ソウル)

「全国経済人連合会(韓国の経団連)とは、毎年、相互に訪問して、意見交換している。今回は、『グローバル競争時代の政府と企業の役割』というテーマで話し合う。両団体では、今年、共同訪中団を派遣し、北京、大連、青島を訪れ、三国間協力のあり方を検討した。大統領からわが国の対韓国投資が減少しているとの話があったが、このためには日本の景気を良くすることが大切である。サッカーのワールド・カップが、共催になったことは本当に良かったと思う。」

10月21日(火)
定例記者会見

「景気については、消費税引き上げの影響が思ったよりも長引いている。各種の報告においても景気の減速感が強まっていると発表されている。しかし、財政の状況を考えれば景気刺激のため公共投資など財政支出に依存することは避けるべきである。そこで規制緩和の大胆な推進、土地の有効利用の促進、法人税の減税によって対処すべきと総理に申しあげている。」

10月22日(水)
日本博覧会協会の会長就任に際しての記者会見

「会長に選出されたことを重く受け止めている。将来の明るい世代を作ることが重要である。そのために環境をテーマにした。各界、各層のご理解を得て、世界中の人たちが参加できるような内容の濃いものにしたい。予算についても、内容の充実は当然として、効率的かつコストがかからないものにしたい。」

10月23日(木)
日本・ベネズエラ経済委員会合同会議

「1990年代に入り、中南米各国は諸改革の成功により、政治、経済、社会基盤が安定するとともに、メルコスールなど地域経済統合をめぐる動きが活発化しており、日本企業の中南米に対する関心も高まりを見せている。私も、この3月に南米諸国を訪問し、同地域との経済関係強化の必要性を痛感した。」

10月23日(木)
プロディ イタリア首相との懇談

「欧州は今、通貨統合という大きな共通の目標に向けて前進しており、イタリアは、その中で重要な役割を担っていると理解している。経団連としてもその動向に大きな関心をもってみている。先般、イタリアとは関係の深い中欧諸国を訪問したが、今後、わが国経済界としては、同地域を拡大EUという視点から、注目していくべき地域であると感じた。」


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