経団連くりっぷ No.68 (1997年12月11日)

ストヤノフ・ブルガリア共和国大統領歓迎昼食会(経済7団体主催)/11月17日

ブルガリアと日本のパートナーシップと
経済協力関係の強化を期待


経団連、日商、日経連、経済同友会、日本貿易会、ロシア東欧貿易会、日本ブルガリア経済委員会の経済7団体では、国賓として来日したブルガリア共和国ストヤノフ大統領を歓迎し、昼食会を開催した。

  1. 民主主義体制の確立
  2. ストヤノフ大統領 ブルガリアは、この1年でかなりの変化を遂げた。政治的にも安定化してきており、特に本年4月の総選挙で、改革推進派が圧倒的多数の議席を獲得したことで、経済改革推進のための良い環境も出来上がった。また、改革から生ずる社会的犠牲の大きさにも拘わらず、国内世論も現政府の政策を支持してくれている。

  3. マクロ経済・財政の安定
  4. 97年2月までにハイパーインフレに歯止めをかけることに成功した。また、ブルガリア通貨レフをドイツ・マルクに連動させた。固定相場制を導入することで、海外の投資家にとってもより良い環境・条件を提供することができるようになった。自国通貨をドイツ・マルクと連動させた理由はEUへの正式加盟に向けた第1段階の準備でもある。これらと並行して、財政赤字の削減、銀行制度改革、年金制度改革にも努めてきており、来年早々、IMF、世界銀行との3カ年協定締結に向けての協議を開始する予定である。

  5. 経済協力への展望
  6. 特に繊維、食品、エレクトロニクス、自動車部品等の分野で外国資本にとって有利な条件が整っており、ぜひ、日本企業に進出を検討していただきたい。ブルガリアは、日本企業がブルガリア国内の遊休生産設備と熟練労働力を利用し、EU諸国向け商品の生産拠点として活用することを希望している。

  7. 日本ブルガリア2国間関係
  8. ブルガリア日本両国の友好関係は長年続いており、相互理解・信頼を両国民の間に育んできた。これらのプラス要因を土台に2国間の具体的なプロジェクトに結びつけることが重要な課題と言えよう。したがって、私の今回の来日を契機に、両国間の経済分野のパートナーシップが強化されることを願っている。


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