経団連くりっぷ No.71 (1998年1月22日)

来賓挨拶

武器輸出三原則の下、世界平和に貢献

外務大臣 小渕 恵三


小渕外務大臣 世界が平和であることが、日本の成り立つ道である。わが国が貿易していない唯一のものが武器であり、世界でも稀に見る国である。

私は、12月3日、オタワ条約署名会議において対人地雷全面禁止条約に署名してきた。これまでわが国は武器輸出三原則のため、地雷を除去する器具を輸出することができなかった。これは、「地雷は武器である。武器の性能を低下させるものは、すなわち武器である」と認識されていたためである。そこで先日、地雷を除去する器具の輸出については武器輸出三原則から外すことを閣議決定した。

諸外国を訪問すると必ず「日本はどれだけの投資をしてくれるか」「どれだけの会社がきてくれるか」ということを聞かれる。政府としてできることには限界があり、経済界の方々がそうした国々と直接話し合いをもつことにより、海外とのよりよい関係が築ける。そうした意味からも、経団連の皆様が世界各国を訪問され、経済交流を深めておられることに感謝している。今後とも一層の民間交流を進めていただきたい。


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