経団連くりっぷ No.73 (1998年2月26日)

豊田会長の一言


2月9日(月)
会長副会長会議後の記者会見

「政府は、景気は停滞している、と表明しているが、われわれは、あまりこの言葉にとらわれて自信を失ってはいけない。政府は、貸し渋りへの対応、所得税減税等いろいろな対策を打ってきた。これらを早く実行に移すことである。日本は、本質的に弱い国ではない。アジア各国は、現在、金融危機にあり、日本への期待が高い。欧米とも協調してやるべきことはやる必要がある。それには早く日本経済が自信を取り戻さなければならない。」

2月10日(火)
ITER計画懇談会に出席して

「95年に那珂にあるJT60を見学したが、世界最先端にあるわが国の核融合開発の現場を実際にみて、核融合エネルギーの実現も夢でないと感じた。ヨーロッパの核融合評価委員会でも実現可能と位置づけ、誘致を提案していると聞いている。ITERが日本に立地した場合に日本企業に蓄積される技術やノウハウ、経済への波及効果などを考慮にいれて検討してほしい。」

2月10日(火)
ヘンケル・ドイツ産業連盟会長との懇談

「日独経済関係が、現在、大変良好であることを喜んでいる。日本経済は、厳しい状況にあるが、これは何とか乗り越えることができる。ドイツと日本が揺るぎない相互信頼関係を構築し、世界の繁栄と安定に貢献していかなければならない。」

2月12日(木)
クワシネフスキ・ポーランド大統領との懇談

「ポーランドは、EUへの加盟に向けて果敢に経済改革を進めていると聞いている。そうした貴国のダイナミックな展開に呼応して、わが国企業の進出も活発化している。中欧で最大の人口を有し、高い工業水準を達成しているポーランド経済のポテンシャルには注目しており、今後とも経済交流の拡大に取り組んでいきたい。」


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