経団連くりっぷ No.77 (1998年4月23日)

掲示板

特色ある社会貢献活動の事例を広く知ってもらうために
〜メセナ活動の表彰事例から


経団連では、経団連会員企業、ならびに1%(ワンパーセント)クラブ会員企業を対象に、「社会貢献活動実績調査」へのご協力をお願いしています。

そのうち、「社会貢献活動事例調査」には、金額の多寡に関わらず、寄付や独自の社会貢献事業で力をいれているものについて、12分野に分類して各社からご報告いただいており、96年度の調査では、合計1,334件の事例が寄せられました。

事例調査の報告件数がもっとも多かった分野は「芸術・文化」関係で、207件(総報告件数の15.5%)にのぼっています。オーケストラをはじめとしたクラシック音楽に対する支援(寄付・協賛)がもっとも多く、独自にテーマを絞った企業財団・美術館等への運営補助も多くみられます。

また、各社が独自に行なっている自主プログラムにも工夫を凝らしたものが増えています。例えば、芸術・文化プログラムを地域振興の手段と位置づけ、地域住民が参加したコンサートを実施したり、自社スペースなどの会社のリソースを利用して芸術家の発掘・育成を行なっているものなどです。

芸術・文化に対する支援活動は、とくに「メセナ」と呼ばれています。企業のメセナ活動については、1990年に発足した(社)企業メセナ協議会(電話03−3213−3397)が普及・啓発活動、情報収集活動、表彰活動などで中心的な役割を果たしており、特定の寄付案件については免税措置の付与も行なっています。

同協議会では、91年以来、特色あるメセナ活動を行なっている企業・企業財団を「メセナ大賞」として表彰しており、同大賞をはじめ、メセナ分野の「育成・企画・国際・奨励・地域・普及」の各賞も設けています。企業メセナ協議会では、本年も「メセナ大賞98」の応募を始めています。締切は5月31日。自薦・他薦は問われていません。

経団連の社会貢献活動実績調査は個別事例の評価を目的としてはいないものの、毎年各社からご報告いただくような先駆的な事例が「メセナ大賞」のような形で広く一般に公表されることは、企業の社会貢献活動に対する理解をすすめる一助となります。ご関心のある向きは、ぜひご応募いただくようお願いいたします。


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