経団連くりっぷ No.81 (1998年6月25日)

今井会長の一言


6月3日(水)
速見日銀総裁との懇談会

「わが国の景気は、依然厳しい状況にある。総合経済対策を一刻も早く実現に移すとともに、金融機関の不良債権を処理し、金融システムを安定させる必要がある。また、アジア経済の安定のためには、円の国際化を図る必要があり、わが国の短期金融市場を整備しなければならない。」

6月4日(木)
国際交流会議「アジアの未来」晩餐会

「アジアの経済情勢は厳しい状況にあるが、そうした中で、本日、アジアの将来の発展に向けた議論が行なわれたことは誠に意義深い。新しい世紀の幕開けを間近に控え、アジアの国々が手を携え、現在の危機を克服し、地球環境や科学技術の発展などアジアの未来に係わる問題に取り組んでいく必要がある。」

6月5日(金)
アンソン・チャン香港特別行政府政務長官との懇談会

「最近、香港では株式や不動産価格が下落し、景気も後退局面にあるときいており、今後の動向を気にしている。日本も現下の経済情勢は厳しい。しかし、危機こそチャンスとも言え、個人も企業も自立・自助・自己責任の原則を再確認し、新たな発展に向けて構造改革に取り組まなければならない。」

6月8日(月)
会長・副会長会議後の記者会見

「円がドルに対して弱いのは、日本の経済状態や金融システムに対して世界の投資家が若干の不安を抱いているためである。また、金利が低いことが原因としてある。これでは短期資金がドルに集中することになる。水準についてはもう少し円が強くあるべきと思う。政治献金については、現在、経団連として斡旋を再開する考えはない。」

6月16日(火)
経団連理事会

「多くの企業で株主総会を間近に控えているが、株主総会は、総会屋との絶縁の成否が問われる場である。総会屋の介入を断固排除し、株主と実りあるコミュニケーションができる開かれた株主総会をぜひ実現していただきたい。」


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