経団連くりっぷ No.81 (1998年6月25日)

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フィリピンの高校教師に日本を紹介


フィリピンは、1998年6月12日、スペインからの独立100周年を迎えた。経団連は、フィリピンとの友好親善を図るため、95年から毎年、フィリピンの高校教師10名を日本に招聘している。4回目を迎えた今年は、5月16日から30日まで、北のルソン島から4名、サマール島から1名、パナイ島から2名、南のミンダナオ島から3名の先生方を招聘した。先生方の専門も、英語、統計学、生物学、化学、道徳、歴史、フィリピン言語学、物理学と多岐にわたっている。

先生方は、到着早々、東京の複雑な交通システムや高層ビルに驚きつつ、他方、浅草の「三社祭」を訪れて、古い日本の文化にも触れた。また、先生方は3日間、私立の啓明学園において教壇に立ち、英語で授業を行なうとともに、茶道を通じて日本の生徒や教師と懇親を深めた。

このプロジェクトには、日本企業15社(参加企業懇談会座長:三田日立製作所会長)が資金面のみならず受入れ面での協力を行なっている。例えば、アサヒビールによる茨城工場の見学会、日本酸素による科学技術館の見学会が実施された他、あわせて宿泊先で行なわれた「生け花交流会」や日光観光などの交流イベントには、富士ゼロックス、日商岩井、経済広報センター、日産火災、トヨタ自動車の各社から多くのボランティアが参加した。

最終日には、経団連会館において、今回の招聘事業についての報告会が開催された。席上、先生方からは「日本の進んだ技術や都市整備に感動した。こうした経験を地元の生徒や友人に伝えたい」との発言があった。その後、フィリピンの先生方一人ひとりに対して、参加企業懇談会座長代理の熊谷一雄日立製作所常務から、修了証書が手渡された。最後に先生方は、フィリピン民族歌「ダヒル・サ・イヨ」を合唱し、別れを惜しんだ。


フィリピン教師陣との懇親会


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