経団連くりっぷ No.98 (1999年3月25日)

今井会長の一言


3月4日(木)
サリバン・アジア開発銀行副総裁との懇談

「経団連と世界銀行は、人事交流を行なうとともに民活インフラ整備の問題について意見交換しており、ベトナムにおける水力発電プロジェクトのケーススタディを協力して推進している。アジア開発銀行ともこうした形で協力関係を築いていきたい。」

3月8日(月)
モンタギュー英国財務省PFIタスクフォース代表との懇談

「日本でPFI事業を実施する場合、自治体が行なっているゴミ処理を民間が担うとか、飛行場の上物整備と運営を民間が行なうといったことが考えられる。これまで第3セクター方式でやったきたが、今後は、契約によって官民の役割分担を明確にして実施していくことが大事である。」

3月9日(火)
中国地方経済懇談会後の記者会見

「経団連の今後の最大の課題は、サプライサイドの強化である。これを一言でいえば資本と労働の生産性を高めることである。このためには過剰な設備を除却する必要があり、分社化、合併、株式交換などの法制面の手当てが必要である。労働の生産性をあげるためには、ある程度雇用の調整は避けられずセーフティネットの整備を政府にお願いしたい。」

3月10日(水)
九州・山口地方経済懇談会後の記者会見

「景気について、部分的には良い兆候が出てきている。例えば、家電が好調であり、軽自動車も売れている。住宅の成約件数も増えている。公共事業も出ている。なにより株価に明るさが見られる。さらに金融システムも安定しつつあり、今年度下期にかけて景気はプラス成長になると期待している。」

3月12日(金)
大手15行への資本注入決定に関するコメント

「これで不良債権の処理がスムーズに行なわれ、経営の健全化が進むことで、金融システムが安定し、金融機能の回復、強化が図られるものと期待している。金融機関には効率性、競争力を回復してもらいたい。」


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