経団連くりっぷ No.101 (1999年5月13日)

今井会長の一言


4月22日(木)
セドラーク駐日スロヴァキア大使との懇談

「日本経済は最悪期を脱したと思っています。これから所得税減税の効果も出て来るので、個人消費が拡大することを期待しています。過剰設備が処理出来れば、新規の設備投資も出てきます。今はまだマイナス成長ですが、本年の後半にはプラス成長に転ずることが期待できます。経団連ミッションが出てからもう2年が過ぎましたが、貴国で生産活動をしている企業もあり、今後とも両国関係が良好にいくことを祈念します。」

4月22日(木)
ダウナー豪連邦外務大臣との懇談

「1962年から貴国の事情は承知していますが、労働慣行はこの10年間で飛躍的に改善しました。日本ではこれまで企業が雇用をかかえてきましたが、これからは生産性をあげる努力が必要になります。しかし、改革は相当程度進んでおり、高コスト構造も2〜3年で変わってくると思われます。世界で安全保障の問題が続発しており、貴国に関係が深いインドネシア問題を懸念しています。」

4月27日(火)
論説委員との懇談会

「産業競争力の強化は民間企業が主体になって進めることですが、法制、税制などで国際的整合性に欠けた制度がハンディキャップになることがあります。こうした点は供給構造の改革のため政府の役割としての環境整備が必要です。」

4月27日(火)
高村外務大臣との懇談会

「WTOやAPECといった多国間、地域間の問題につきましても、政府に対し民間としての関心事項や意見を積極的にお伝えしていく必要があると存じます。特に次期WTO交渉においては、わが国産業の利害に合致した国際ルールの形成に向けた日本政府のリーダーシップに期待するとともに、常設の官民協議の場を設置していただきたいと存じます。」


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