経団連くりっぷ No.120 (2000年3月9日)

なびげーたー

新入会員の動向

専務理事 和田龍幸


1995年以降の入会は6団体、122企業、その他4、計132であり、法人会員総数1,015社の約1割強がここ5年間の入会である。

規模の点から見ると、全体の平均資本金が533億円であるのに対し、新入会員の平均は98億円と小型になる。もっとも、日本移動通信(687億円)、トステム(624億円)など大きな資本の企業がある一方で、プラウドフットジャパン、梓設計など大きな資本を必要としない知識産業型企業があり、分布は均一ではない。

外資系企業の比率が高いのも近年入会企業の特色である。これは、規制の撤廃、緩和、グローバリゼーションの流れを反映している。
現在の外資系企業(外資比率50%以上)は64社ある。内外で著名な企業はほとんど会員といってよく、会員代表者が外国人のところが19社ある。ここ5年間の外資系企業は18社あり、入会企業全体の14%であり、外資系企業全体の28%である。近年の入会企業比率が高いことがうかがえる。

業種・業態をみると、新入会員の動きから、技術革新、社会システムの変化、ネットワークの高度利用といった変化の方向をうかがい知ることができる。

  1. 先ず目につくのは、情報関連企業が多いことである。製造業に分類される企業には、アドバンテスト、サン・マイクロシステムズ、日本ルーセント・テクノロジー、日本ヒューレット・パッカード、マイクロソフト、セイコーエプソンなどがある。ソフト製作企業として、シーイーシー、シーエスケイ、セガ・エンタープライゼス、エニックス、コナミなどがある。
  2. 放送・通信関連では、テレビ新潟放送網、東北新社、日本衛星放送、日本移動通信、日本BTなどがある。
  3. 次に気が付くのは衛生・医療関連企業である。テルモ、ユニ・チャーム、ホギメディカル、日本コーリン、シスメックス、チバビジョンなどがあり、医薬品メーカーとしても、鳥居薬品、キッセイ薬品工業、佐藤製薬、わかもと製薬、ファイザー製薬などがある。また、アデランスのような特色のある会社もある。
  4. 食品関係企業では、シダックスフードサービス、日本マクドナルド、ニッコクトラスト、アサヒ飲料、雪国まいたけ、ニッカウヰスキー、キリンビバレッジ、やちや酒造、などがある。

これらの企業群に対して、いわゆるフリーライダーとの対比も念頭において、どのような会員固有のサービスを提供できるのか、新しい工夫が必要となる。

推薦会員73
団体会員119
法人会員1,015
特別会員50
1,257
(2000年2月末日現在)


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