経団連くりっぷ No.127 (2000年6月22日)

掲示板

シンガポール日本語選択高校生に
体験入学・企業見学プログラムを実施


経団連では「経済と文化は国際交流における車の両輪」という考え方にたち、1988年以来国際協力委員会(前身は国際文化交流委員会〜1996年5月)を中心に、東南アジアとの国際文化交流活動に取り組んできた。その活動の一環として、1992年からシンガポールのラッフルズ・ジュニア・カレッジの日本語選択高校生に対して、奨学金を支給するとともに、シンガポールの夏休み期間中に1年生を2〜3週間日本へ招聘している。

今年で9回目を迎える招聘事業は、6月5日から18日にかけて行なわれ、6名の高校1年生が異文化交流プログラムに参加した。生徒たちにとって例年一番印象に残るプログラムが、一般家庭へのホームステイおよび体験入学である。東京地区では6つの一般家庭と6つの高校に協力していただき、日本の高校生と全く同じ生活を1週間体験した。生徒たちは初めての経験に当初不安の色が隠せない面持ちであったが、持ち前の日本語会話能力を生かし、急速に家族やクラスメートと親交を深めていった。また、今年から新たな試みとして、関西地区で県立神戸高校と協力し、2泊3日の体験入学プログラムを実施した。また、企業との接点を設けるという観点から、14日に富士ゼロックス海老名工場の見学ツアーを行なった。

2週間という限られた期間であったが「家族やクラスメートが、皆親切にしてくれた」「将来は、日本の大学に是非留学したい」といった感想がきかれ、今回の訪問を通じて、日本や日本人に対する親近感が一層強くなっていると実感した。これまで当事業に参加した生徒達のうち、約2割の卒業生が日本の大学や大学院へ進学している。アジア各国との関係強化が今後ますます重要になると考えられる中、これからも東南アジアにおける国際文化交流活動を推進していきたい。


歓迎パーティーにて、シンガポール高校生(6名)と
佐藤シンガポール・プロジェクト参加企業懇談会座長代理(前列中央)ほか


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