呉儀中国国務委員および石広生対外貿易経済合作部長との昼食懇談会/7月28日
経団連は、来日した呉儀中国国務委員および石広生対外貿易経済合作部長を経団連会館に迎えて昼食懇談会を開催し、森下中国委員長の司会の下、中国のWTO加盟、西部大開発などについて説明をきくとともに、日中間の経済問題について懇談した。当日は今井会長、豊田名誉会長をはじめ、小林経済同友会代表幹事、鈴木日経連副会長、渡里日中経済協会会長など経済団体のトップが参加した。
経済のグローバル化は歴史の流れだ。地球は小さくなった。衣料品、コンピュータ、さらには航空機まで、生産国の表示はあるが、それは完成地を示すにすぎず、原材料や部品、特許などは多くの国から来ている。一つの商品は各国人民の智恵と労働の結晶であり、こうした恩恵を享受できるのが経済のグローバル化と考える。
WTOへの中国加盟については、議定書に関する多国間交渉の段階に入り、最終段階にある。WTO加盟に向け、国内の現行法規の修正、あるいは新たな法律の制定など法整備に取り組んでいるところである。WTO加盟は一部産業に衝撃を与える。例えば自動車産業では2006年7月1日に輸入関税を25%に引き下げるため、国内の自動車産業は2006年までに技術を向上させなければならない。しかし、もしこれに対応できれば自動車産業は発展するであろう。このようにWTO加盟はチャンスとチャレンジをもたらす。中国政府は最終的にはチャンスの方がチャレンジより大きいと判断した。
中国は経済のグローバル化に積極的に参加し、公平、開放に満ちた市場を目指す。
西部大開発は長期戦略であり、1年でなしえることではない。中国の西部は、12省市区から成るが、それぞれの土地の現状から開発をスタートさせなければならない。まもなくその施策が具体化していこう。